研究課題/領域番号 |
17590575
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
畑 由紀子 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教務職員 (30311674)
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研究分担者 |
滝澤 久夫 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (90171579)
小湊 慶彦 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30205512)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ABO式血液型遺伝子 / アンチセンスRNA / 転写制御 / Alu配列 / antisense遺伝子 |
研究概要 |
ABO式血液型は、細胞特異的な抗原の発現、分化・成熟に伴う抗原発現の変化やある種の癌では後天的にABO式血液型が変化する場合等が知られている。このようなABO式血液型の複雑な発現パターンを理解するために、ABO式血液型遺伝子の発現機構について分子生物学的解析を行ってきた。 近年、non-codingRNAについて多数報告され、その存在が注目されている。その理由の一つとして様々な生化学的なメカニズムを介した遺伝子の転写調節への関与があげられる。そこでABO遺伝子座付近にこれまで知られていない新たな転写があるかどうかを調べたところ、ABO遺伝子の上流域に認められた。この転写産物は約-1200/+600にわたり、ABO遺伝子に対するアンチセンス転写であることが明らかとなった。また、このアンチセンスRNAの発現はABO遺伝子発現と同時に起きていることが、様々な培養細胞及び市販の組織cDNAを用いたRT-PCRの結果からわかった。ABO遺伝子は転写因子Sp1の結合により活性化されることを既に報告している。そこで、GC結合タンパク質阻害剤であるmithramycin Aを用いて、ABO遺伝子発現とアンチセンスRNA発現への影響を調べた。Mithramycin A処理によりABO遺伝子の転写活性及び転写量は予想通り減少した。これに対してアンチセンスRNA転写量は増加した。Mithramycin AによるアンチセンスRNAの転写量の増加は、ABO遺伝子の発現及び転写量の減少によるものであると推測される。従ってABO遺伝子発現とアンチセンスRNA発現との相互作用が示唆された。
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