研究課題/領域番号 |
17590579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
北村 修 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (70266609)
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研究分担者 |
久保 真一 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10205122)
徳永 逸夫 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30116842)
後藤田 貴子 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (50304506)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 覚醒剤 / ドパミン作動性神経終末マーカー / 線条体 / caspase-3 / アストロサイト / ミクログリア / ミトコンドリアDNA / 脳由来神経栄養因子 / 免疫組織学学的染色 / PCR / 剖検 / 免疫組織化学的染色 |
研究概要 |
免疫組織学的染色により、覚醒剤中毒死群では、tyrosine hydroxylase (TH)が側坐核において、dopamine transporter (DAT)が側坐核と被殻において減少していた。覚醒剤中毒死群では、vesicular monoamine transporter-2 (VMAT2)の統計的に有意な減少は認めなかったが、2例については、TH及びDATの著明な減少と共に、90%以上のVMAT2の減少が認められた。これは致死的な覚醒剤の服用から24時間以上生存を示唆するかもしれない。覚醒剤中毒死群におけるcaspase-3活性化は明らかではなかった また、覚醒剤中毒死群では、ミクログリアは側坐核、被殻及び尾状核において、コントロール群より約2倍の有意な増加を認めたが、形態学的変化をほとんど認めなかった。アストロサイトは、覚醒剤中毒死群において増加傾向であったが、コントロール群との有意差を認めず、反応性アストロサイをほとんど認めなかった。 覚醒剤中毒死例の線条体における、神経栄養因子であるbrain-derived neurotrophic factorを免疫組織化学的に観察した。その結果、コントロール群では細胞体に加え線維にも免疫活性が認められたが、覚醒剤中毒死例では、免疫活性は線維においてほとんど消失し、細胞体に強い陽性像が認められた。 覚醒剤中毒死例の線条体におけるミトコンドリアDNA (mtDNA)欠失について検討しているが、いくつかのプローブの組み合わせによるPCRにより、ミトコンドリアDNA欠失を検出する方法を確立しつつある。この実験系では、覚醒剤中毒死例におけるmtDNA欠失を示す所見が得られたが、さらにreal-time PCRによりコントロール群との詳細な比較・検討を行っているところである。
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