研究課題/領域番号 |
17590584
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
李 暁鵬 昭和大学, 医学部, 講師 (90245829)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 高速液体クロマトグラフィー(HPLC) / タンデムMS(MS / MS) / マススペクトルライブラリー / 生体試料直接注入法 / 薬毒物分析 / 向精神薬 / drug analysis / psychotropic drugs |
研究概要 |
本研究はフェノチアジン系、ブチロフェノン系、ベンゾジアセピン系および三環系抗うっ剤の各向精神薬類について、マススペクトルライブラリーを構築し、人体試料直接注入HPLCIMS/MS分析システムによる人体試料中向精神薬類の迅速かつ簡便な検出法の確立を検討した。 1.最適なイオン化法の検討並びにMS/MSマススペクトルライブラリーの作成 各薬剤標準品について、何れもHPLC/MS-ESI正イオンモードが最適であった。ベースピークとなった【M+H]^+をプリカーサーイオンとして、各薬剤のフラグメンテーションの解析を行い、MS/MSマススペクトルライブラリーの作成を行った。 2.生体試料直接注入HPLC/MSIMS迅速分析システムの確立および最適化 向精神薬類4種類について血漿および尿のバックグランドを対照として、各薬物のフラグメントパターンから最もイオン強度の高いかつバックグランドが低いフラグメントピークを選択し、selected reaction monitoring(SRM)の設定を行い、高感度定量法の最適化をを行った。また、生体試料直接注入法について最適化を行い、10分以内に各薬剤が感度良く検出され、不純ピークとの重複が見られない迅速な分析が可能であった。 3.各薬物のSRM法による高感度分析 各薬物のSRM検出を行ったところ、回収率は血漿において80〜91%、尿において78〜93%であった。検出限界は約0.1〜10ng/mlであった。また、本法を応用して、diazepam、triazolamおよびamoxapineを経口投与後のヒト血漿あるいは尿中から実際に薬物並びに代謝物質を検出することができた。 4.研究の総括 本システムは、従来法に比べ煩雑な抽出操作を必要とせず、試料をHPLCカラムに直接導入してMS分析を行うことから、迅速かつ簡便な向精神薬類の分析方法として、臨床レベルおよび中毒レベルの濃度の薬物検査が可能であることが示唆した。
|