研究課題/領域番号 |
17590586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
原 修一 東京医科大学, 医学部, 講師 (70208651)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 一酸化炭素 / ヒドロキシルラジカル / ラット / 線条体 / ミトコンドリア / 呼吸鎖 / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / cGMP / ヒドロキシラジカル / ラット線条体 / ミトコンドリア呼吸鎖 / マロン酸 / シアン化ナトリウム / MPP+ |
研究概要 |
一酸化炭素(CO)によるラット線条体のヒドロキシラジカル(・OH)生成におけるミトコンドリア呼吸鎖の関与についてin vivo microdialysis法を用いて検討し、次のような結果を得た。 (1)ミトコンドリア呼吸鎖のcomplexIVを阻害するCOとNaCNは、相加的な・OH生成促進作用を示した。 (2)1-methyl-4-phenylpyridium(MPP^+;complex I阻害剤)とCOも、相加的な・OH生成促進作用を示した。 (3)malonate(complex II阻害剤)とCOは、相乗的な・OH生成促進作用を示したが、malonateとNaCNではそのような作用は観察されなかった。 また、ミトコンドリア呼吸鎖の阻害作用を有するnitric oxide(NO)は、酸化ストレスを増強するから、COによる・OH生成におけるNO系の関与について検討したところ、 (4)N^G-nitro-L-arginine methyl ester(NOS阻害薬)は、COによる・OH生成を抑制し、L-Argはこの抑制を解除したが、D-Argも同様の作用を有しており、この場合・OH生成はCO単独の場合よりも増加した。 (5)N^G-monomethyl-L-arginine(L-NMMA; NOS阻害薬)は、COによる・OH生成を増強し、L-Argはこの増強を部分的に解除したが、D-Argは、L-NMMAによる増強をさらに増強した。 (6)COは、NOS阻害剤存在下でもcGMP生成量を増加させた。 これらの知見より、COによる・OH生成にはミトコンドリア呼吸鎖complex IVの阻害作用に加えて、それ以外の作用の関与が示唆された。また、CO中毒による酸化ストレスには、NO自体よりもNOSが一部関与する可能性が示唆されたが、malonateとCOの相乗作用におけるNO系の役割についてはさらに検討が必要である。
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