研究課題/領域番号 |
17590649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
正木 勉 香川大学, 医学部, 講師 (30335848)
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研究分担者 |
栗山 茂樹 香川大学, 医学部, 教授 (50244710)
木村 泰彦 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (20380165)
渡邊 精四郎 香川大学, 医学部, 助教授 (00158635)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 肝癌 / Shc / チロシンキナーゼ / 癌遺伝子 / 胃癌 / 肝細胞癌 |
研究概要 |
Shcはアダプター分子のひとつであり、受容体チロシンキナーゼの活性化を認識し、それらに結合して自身のチロシンリン酸化を通じて、Ras、Rafを活性化し、究極的的にMAPカスケードを駆動させ、細胞増殖の活性化を起こす。それゆえShcの局在は、細胞質であると考えられていた。そして、Shcタンパクは細胞増殖、癌化に関連している。しかしながら、肝癌におけるShcの関与は明らかではなかった。我々は、Shcの局在として、p52Shcは、正常肝細胞あるいは肝癌細胞の細胞質にのみ存在するが、p46Shcは肝癌細胞の核に特異的に存在していた。 さらに、p46Shcとp52Shcは、同じ患者の正常肝細胞よりも肝癌細胞において増強がみられた。このことから、p46Shcとp52Shcは肝細胞癌の発生に関連している可能性があると考えられた。さらに、p46Shcは、高い増殖活性を持った肝癌細胞の核により特異的に発現していた。それ故に核内にも存在するp46Shcは肝細胞癌の進展に極めて重要な役割を担うと考えられた。さらに肝細胞癌においてp46Shcがチロシンリン酸化されていることも見いだした。さらにこれらの現象は、大腸癌、胃癌においても確認された。 また、Shcをリン酸化させる酵素であるSrcファミリーのc-Yesは肝硬変、慢性肝炎と比較し、肝細胞癌で活性化していることも見いだした。さらにc-Yesの局在は、癌細胞の細胞膜、細胞質であるが、脂肪変性を伴った早期の高分化型肝癌においては、一部その癌細胞の細胞核にみいだされた。
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