研究課題
基盤研究(C)
既に動脈硬化病変が存在する中高年者を対象としてVulnerable Plaque, Vulnerable Bloodを有するVulnerable Patientsを評価・同定するための新たな臨床マーカーの確立を目的とし、更にこれらの臨床マーカーを用いて種々の動脈硬化治療戦略が脆弱患者安定化、冠動脈疾患・心血管イベント抑制をもたらす"安定化療法"として有効であるか臨床的検討を行った。超音波検査において低エコー輝度プラーク(echolucent plaque)は脆弱なプラークとして認識される。我々は非高脂血症冠動脈疾患患者において、スタチンによる積極的脂質低下療法が脆弱頸動脈プラークを安定化させ得るかについて頸動脈超音波検査にて検討した。スタチン群ではecholucentプラークのエコー輝度が有意な増加を示し、プラーク安定化が認められたが、ダイエット群では認めなかった。スタチンを用いた積極的脂質低下療法は非高脂血症冠動脈疾患において、約6ヶ月という短期間から脆弱プラーク安定化に効果的であることが明らかとなった。非侵襲的で繰り返し行うことができるIBSを用いた頸動脈エコー検査により、動脈硬化病変の質的評価を定量的に行う事は、high riskな動脈硬化患者の治療、管理にあたって有用であると考えられた。我々は人血中にCD144陽性血管内皮細胞由来microparticles(CD144-EMP)が存在することを示し、この血中マーカーが冠動脈血管内皮細胞機能障害の程度と良好な相関があることを示し、糖尿病患者でその血中レベルが上昇している事を明らかにした。このCD144-EMPレベルは糖尿病患者に於いて有意な独立した冠動脈疾患の危険因子である事が明らかとなった。冠動脈疾患患者において、血中CD144-EMPレベルを測定し2〜3年間の脳・心血管疾患予後を検討した。血中CD144-EMPレベルは、将来の心事故発生において古典的冠動脈疾患危険因子とは独立した有意な予測因子となる事が明らかとなった。
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