研究課題/領域番号 |
17590813
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 聡 北海道大学, 大学病院, 助手 (70312345)
|
研究分担者 |
小野寺 伸 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (00359481)
帯金 克行 北海道大学, 大学病院, 医員 (30374408)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | マクロファージ遊走阻止因子 / 腹膜線維症 / 向炎症性サイトカイン / 被嚢性腹膜硬化症 / TNF-α |
研究概要 |
被嚢性腹膜硬化症(Encapsulating peritoneal sclerosis, EPS)は、PD治療が長期に渡る事によって著しくリスクが高まる疾患で、PD治療において最大の合併症といえる。その原因は未だ不明で、原因と治療法解明が試みられるべきである。本研究においては、主に動物モデルを用いて、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)が腹膜線維症の進行にどのように関わるのかを検討した。腹膜組織におけるMIFの発現責任細胞はこれまで不明であったが、今回の研究により腹膜中皮細胞、中皮下緻密層に出現したmyofibroblast、マクロファージなどの炎症性細胞による発現が同定された。また、腹膜中皮細胞やmyofibroblastによるMIF発現は、腹膜線維症悪化の程度とよく相関し、MIFが本病態形成に深く関与している事が示された。また、MIFとTNF-αは、腹膜組織の同一の細胞に共発現し、病態変化に応じてクロストークしている事が、遺伝子改変動物を用いた実験で明らかにされ、腹膜線維症の発症とその進展には、これら向炎症性サイトカインのクロストークが重要な役割を果たしている事が示唆された。また、MIFは、腹膜中皮下組織fibroblastのFSP-1発現や中皮細胞の超微構造の変化と関連している事が示され、transdifferentiation(上皮間葉細胞転換)において何らかの役割を果たしている可能性がある事が示唆された。本事象については、現在、培養系を用いた実験で確認中である。
|