研究課題/領域番号 |
17590824
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
山本 龍夫 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30200819)
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研究分担者 |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
深澤 洋敬 浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (60397370)
大橋 温 浜松医科大学, 医学部, 医員 (50397387)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ユビキチン / SnoN / Ski / TGF-β / 腎硬化 / 細胞内信号伝達 / Smad |
研究概要 |
片側尿管結紮(UUO)を施したC57BL6/Jマウスの腎間質におけるTGF-β・Smad信号の病的な促進に、抑制型Smad7やコリプレッサーであるSnoN、Skiがいかなるpost-receptor制御を受けているかを、それらのユビキチン化、プロテアソーム分解の変動について検討し、以下の知見を得た。 1.UUO腎では進行性の腎間質線維化の進行と、realtimeRT-PCRにてTGF一β、IV型コラーゲン、Smad7、SnoN、Ski mRNAの発現増加が認められたが、westernblotにてSmad7、SnoN、Skiの蛋白レベルは減少していた。 2.UUO腎からの蛋白抽出液での内因性のSmad7、SnoN、Skiの分解速度をdegradation assayで検討し、UUO腎におけるSmad7、SnoN、Skiの分解充進を認めた。 3.UUO腎におけるSmad7、SnoN、Ski蛋白に対するユビキチン活性を調べるため、UUO腎からの蛋白抽出液にリコンビナントSmad7、SnoN、Ski蛋白を加え、ATP、ユビキチン、プロテアソーム阻害剤の存在下で30分間反応させた後、westernblotでポリユビキチン化されたSmad7、SnoN、Skiを調べたところ、UUO腎からの蛋白抽出液でのSmad7、SnoN、Ski蛋白に対するユビキチン活性の亢進が認められた。 4.UUO腎の蛋白抽出液からSmurf2を免疫沈降にて事前に除くと抑制型Smad7、SnoNのユビキチン化は抑制された。しかし、Skiには影響はなかった。 5.RealtimeRT-PCRにて抑制型Smad7、SnoNのユビキチンリガーゼであるSmurf2 mRNA、western blotにてSmurf2蛋白のUUO腎での発現充進が認められた。 以上より、TGF-βの発現が充進し、TGF一βの細胞内信号伝達が盛んなUUO腎では、抑制型Smad7、コリプレッサーのSnoN、Skiのユビキチン化を介する分解系が亢進していることが明らかとなった。なお、Smurf2はSmad7、SnoNのユビキチンリガーゼとして機能しているが、Skiのユビキチン化には関与していないと考えられた。
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