研究課題/領域番号 |
17590841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
石川 三衛 自治医科大学, 医学部, 教授 (70112620)
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研究分担者 |
為本 浩至 自治医科大学, 医学部, 講師 (90292630)
船山 大 自治医科大学, 医学部, 助手 (40296116)
斎藤 孝子 自治医科大学, 医学部, 研究員 (90296103)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | バソプレッシン / アクアポリン-2 / 浸透圧 / 転写調節 / プロモーター / 水利尿不全 / プロモーター活性 |
研究概要 |
In vitroとin vivoの2系でアクアポリン-2(AQP-2)の調節機構を検討した。(1)in vitroでは、マウスAQP-2 promoterを作製して、浸透圧反応部位の同定を行った。高浸透圧反応部位は少なくとも2カ所、tonicity-response enhancer(TonE)(-570〜-560bp)とこれと構造の異なる未知の部位(-6.1〜-4.3kb)にあることを示した。これらの浸透圧反応部位はアルギニンバソプレッシン(AVP)と独立してAQP-2の転写調節に関与する。-6.1〜-4.3kb内の反応部位が主に高浸透圧に反応するが、TonEの併存によるTonE結合蛋白との結合がAQP-2転写調節をより促進することが示唆された。これに対して、低浸透圧によるAQP-2の転写調節は-1.1kb AQP-2 promoter内、恐らくTonEを介して転写に関与すると考えられた。低浸透圧単独ではAQP-2転写に影響しないが、cAMPによるAQP-2発現の亢進を有意に減弱させた。この作用はJNKを介して引き起こされる。これらの成績から、AQP-2遺伝子5'上流域に存在する浸透圧反応部位は高・低浸透圧を感受してAQP-2発現に関わることが示唆される。しかも、高・低浸透圧に対する反応部位の調節機構は互いに独立したものであることが考えられた。(2)in vivoでは、糖質コルチコイド欠乏モデルを若年(6週齢)と高齢(52週齢)ラットに作製し水利尿不全を検討した。水利尿不全はいずれのラットでもみられたが、高齢ラットで著しかった。血漿AVP濃度は糖質コルチコイド欠乏ラットで抑制されず,これに反応して腎内AQP-2 mRNA、蛋白発現は亢進していた。この変化は水負荷後顕性化するが、とくに高齢ラットで著明に認められた。加齢にともないAQP-2の発現は低下するが,糖質コルチコイド欠乏の病態ではAVP分泌亢進に反応してAQP-2発現のup-regulationは高齢ラットでむしろ増強するものと考えられた。
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