研究課題
基盤研究(C)
研究成果:不死化遺伝子SV40温度感受性T-抗原遣伝子導入ラットを用いた接合尿細管細胞株樹立の試み正常ラットを用いてマイクロダイセクション法にて遠位曲尿細管、接合尿細管、初期集合管を解剖学的特徴により単離した。初代培養後細胞内Na^+-Cr^- cotransporter、カリクレイン、Na^+/Ca^<2+>exchanger1、11β-hydroxysteroid dehydrogenase 2 mRNA量を調べたところ、前1者が遠位曲尿細管、後3者が接合尿細管、初期集合管に高発現し既報に一致した発現パターンであった。次に不死化遺伝子導入ラットからカリクレイン産生細胞を含む接合尿細管および初期集合管の培養細胞作成を試みた。接合尿細管については継代培養の過程で線維芽細胞増殖が上皮細胞増殖を上回りほとんどが置換されたため、再度上記ラットより採取する予定である。現在初期集合管からのカリクレイン産生細胞のクローン化を試みている。接合尿細管初代培養細胞を用いたCa^<2+>イメージング Wistar系ラットより得られた接合尿細管初代培養4-5日目の細胞を用いて蛍光Ca^<2+>指示薬fura-2AMにより細胞内Ca^<2+>イメージングを行った。カリクレイ分泌刺激への細胞内Ca^<2+>増加の関与を調べるために、カリクレイン分泌刺激作用を有する高K^+、低Na^+溶液およびPIレスポンスにより細胞内Ca^<2+>増加を起こすバゾプレシン、ブラジキニンによる細胞内Ca^<2+>量の変化を検討している。意義、重要性:接合尿細管は腎遠位尿細管部に限局し、Na^+利尿に関わる腎カリクレインは同部位で主として産生されている。高血圧モデルラットで示される腎カリクレイン分泌低下の機序を調べるために接合尿細管細胞のクローン化、接合尿細管初代培養細胞を用いたCa^<2+>イメージングは有用な方法である。
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