研究概要 |
(1)コンピューター制御による軸索イオンチャネルin vivo解析法を確立し、健常人100名において施行して正常値を設定した。 (2)糖尿病性ニューロバチー患者において末梢神経軸索イオンチャネルin vivo解析法を施行し、軸索Na電流が低下していること(Misawa, Kuwabara et al., Clinical Neurophysiology, 2005)、K電流が低下していること(Misawa, Kuwabara, et al., Clinical Naurophysiology, 2005)、Na電流の低下が高血糖下における末梢神経伝導速度低下と関連していること(Kikkawa, Kuwabara et al., Clinical Neurophysiolog, 2005)を明らかにし、論文を公表した。 (3)糖尿病性ニューロバチーの治療薬として承認されたているアルドース還元酵素阻害薬の投与により軸索Na電流および末梢神経伝導速度が改善することを確認した。また投与前の軸索Na電流が低下している患者において同剤がより有効であることを見出し、同剤の臨床効果を予測できる因子として臨床的テーラーメード的治療となり得ることを明らかにし、論文として公表した(Misawa, Kuwabara et al., Neorology 2006)。 (4)既に軸索変性が進行している糖尿病ニューロバチーに対する神経再生促進療法について考察を続けている。その第一歩として、薬物療法(Rho-kinase阻害剤)がマウスの実験的末梢神経障害において、神経再生を有意に促進することを見出し。論文として公表した(Hiraga, Kuwabara et al., Journal of Peripheral Nervous System, 2006)。
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