研究課題/領域番号 |
17590881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三野原 元澄 九州大学, 大学院医学研究院, 共同研究員 (70398113)
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研究分担者 |
村井 弘之 九州大学, 大学病院, 講師 (80325464)
小副川 学 九州大学, 大学院医学研究院, 助手 (60380614)
吉良 潤一 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (40183305)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 視神経脊髄型MS / HLAクラスII / LESCL / MRI / NMO / 中国 / ブラジル / 視神経脊髄型 / HLA / EAE |
研究概要 |
我々の研究グループでは、日本人の多発性硬化症(MS)には臨床的に異なる視神経脊髄型MS(OSMS)と通常型MS(CMS)が混在しており、CMSではHLA-DRB1*1501に、OSMSではHLA-DPB1*0501に疾患感受性を示すことを報告している。この結果は、日本国内の他の研究機関でも確認されているが、日本国外におけるOSMSやneuromyelitis optics (NMO)では確認されておらず、今回、ブラジル人NMO患者35例、並びに中国人症例(健常者:50例、NMO:9例、OSMS:4例、CMS:21例)でのHLA-DRB1、-DPB1遺伝子のゲノタイピングを行った。その結果、中国人症例、並びにブラジル人症例でのHLAクラスII遺伝子多型解析の結果は、症例数が少なく各アリルと有意な相関は認められなかった。今後更に症例数を増やし解析を進める。 更に、日本人MS患者での頭部や脊髄MRI所見とHLAクラスII遺伝子多型との関連の検討も合わせて行った。当科で診断の確定したMS121例(OSMS50例、CMS71例)と健常者120例を対象とした。MRI所見に基づいた分類では、BarkhofのMRI診断基準を満たす群と満たさない群に分類し、それぞれにおいて、全経過中でLESCLを有したかどうかで4群に分類した。HLA-DRB1遺伝子解析では、DRB1*0901がMS全体で有意に低く、特にBarkhof診断基準を満たさない群で有意に低下していた。一方、DRB1*1501は、Barkhof診断基準を満たす群で高い傾向にあった。DRB1*0405は最もMRI病巣の少ないMSで有意に多く認められた。HLA-DPB1遺伝子解析では、DPB1*0501のみが、Barkhof診断基準を満たさず、LESCLを有する、OSMSに近似する群で多く見られる傾向にあった。これらの結果は、日本人MSでは、HLAクラスII遺伝子多型に関連した亜群が存在することが示唆された。
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