研究課題/領域番号 |
17590925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
古家 大祐 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70242980)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 糖尿病性腎症 / Smad7 / p53 / アポトーシス / SIRT1 / プロテオミクス / 酸化ストレス / H2O2 |
研究概要 |
カロリー制限と寿命の研究から特定された抗老化遺伝子であるサーチュイン(sirtuin、ヒトではSIRTI)は、カロリー制限の結果生じる細胞内NAD/NADH比の増加によって活性化される。本研究では、抗老化戦略の中心的な役割を果たしているサーチュインを中心に、腎構成メサンギウム細胞の機能異常に対するサーチュインの意義に関する分子生物学的に検討を行い、ついで、カロリー制限マウスの血清を用いたプロテインチップ解析によるサーチュインの発現に関わる新規分子の同定を目的とした。 (1)レトロウイルスを用いて樹立したsirtuinの強発現およびノックダウン細胞を樹立し、酸化ストレスおよびSmad7に対する腎メサンギウム細胞のアポトーシスを検討した。その結果、H202あるいはSmad7の過剰発現によって、DAPI染色、caspase-3活性化、PARP活性化、p53アセチル化によって評価したアポトーシスが生じた。また、それら異常はsiRNASIRT1細胞にて増強されたが、SIRTI過剰発現によって消失した。 (2)2型糖尿病モデルdb/dbマウスにおいて、CR(-30%摂取)と通常食により8週間飼育後、摘出した腎臓抽出液を用いてSIRT1発現とともに、プロテインチップによる蛋白発現解析を行った。その結果、カロリー制限マウスにおけるSIRTI発現の増強とともに、有意な発現の差カミみられた113ピークから、ノイズピーク、個体差の補正によって、発現の低下する2ピーク、増加する22ピークを見出し、現在、同定を行っている。 以上の結果から、腎メサンギウム細胞においてSIRT1はP53およびSmad7の脱アセチル化を介して抗アポトーシス作用を発揮することが明らかとなった。また、カロリー制限によって、腎臓において有意に増加する蛋白群を見出した。
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