研究課題/領域番号 |
17590954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高野 幸路 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20236243)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | イオンチャネル / 内分泌細胞 / ghrelin / IGF-1 / ホルモン分泌 / 細胞成長 / 成長ホルモン / 下垂体細胞 / 下垂体前葉細胞 / 電気生理 / チャネル / 陽イオンチャネル / 副腎皮質細胞 / adrenomedullin / ACTH |
研究概要 |
内分泌細胞において非選択性陽イオンチャネルは、ホルモン分泌の制御に重要な働きを担っていることをこれまでの研究で明らかにしてきた。これまでの研究において、チャネルの内分泌細胞での発現、チャネルの電気生理学的解析、病態生理学的意義などについて解析してきた。非選択性陽イオンチャネルの最終的な作用点はホルモン分泌機構である。ホルモン分泌の解析はこれまでインキュベーション実験やペリフユージョン実験でのホルモン測定で行われてきたが、時間、空間分解能が低く、分子機構の解明には不十分である。分泌小胞の開口分泌機構を明らかにし、非選択性陽イオンチャネルの役割を明らかにするには開口放出過程を可視化しリアルタイムに観察することが必須である。本研究では、二つの方法でこれを達成した。まず、分泌ホルモンと蛍光蛋白質の融合蛋白質を下垂体前葉細胞に安定的に発現させた系を確立し、confocal microscopeによる観察を可能にして解析した。次に、蛋白発現などの人工的な操作を行わずに直接、開口分泌を見るために2光子励起レーザー顕微鏡で細胞外に水溶性蛍光試薬を用いて開口分泌を観察可能にした。この方法によりヒト下垂体腺腫細胞からの開口分泌を世界にさきがけて観察した。下垂体機能性腺腫において、自発的な開口分泌を観察したこれも世界のさきがけとなる報告となった。ホルモン過剰分泌が病態の中心になる機能性腺腫の病態生理の本体を明らかにできた。また、この自発分泌に非選択性陽イオンチャネル電流の存在が重要であることを明らかにした。ホルモン分泌後には分泌顆粒中のホルモンを補充する必要があり、転写活性を促進する必要があるが、この過程にも非選択性陽イオンチャネル電流が関与することが明らかになった。
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