研究課題/領域番号 |
17591000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
河野 道生 (2006) 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40161343)
津山 尚宏 (2005) 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10335747)
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研究分担者 |
石川 秀明 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (40294623)
小幡 雅則 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80158831)
河野 道生 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40161343)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 骨髄腫細胞 / CD45 / CD45RO / CD45RA / 脂質ラフト / シグナル伝達 / Galectin-1 / IL-6 / 骨髄腫 / CD-45 |
研究概要 |
ヒト骨髄腫細胞は、正常骨髄形質細胞と明らかに細胞膜表面抗原の発現が異なっている。特に、CD45分子は正常形質細胞ではすべてCD45RAとして発現しているが、骨髄腫細胞では限られた細胞亜群のみがCD45陽性であり、それはCD45ROを発現している。骨髄腫細胞は増殖因子インターロイキン6(IL-6)により増殖する。そのIL-6依存性増殖にはCD45、特にCD45RO分子の細胞膜上での存在が必要であることを確認した。CD45ROのIL-6依存性増殖における役割を解析するべく、骨髄腫細胞株をIL-6刺激後CD45ROあるいはCD45RAの脂質ラフトへの移行を調べた。CD45ROは、IL-6刺激後速やかに脂質ラフト分画へ移行した。しかし、CD45RAは脂質ラフト外へ留まって、その脱リン酸化酵素活性によりIL-6による細胞内シグナル、特にERKのリン酸化を抑制した。細胞外にてCD45RAと結合しうるものをスクリーニングした中で、Galecth-1はCD45RAと結合しCD45ROとは結合しなかった。Galectin-1添加により、CD45RA遺伝子導入骨髄腫細胞株はIL-6による増殖反応が抑制された。以上より、骨髄腫細胞におけるIL-6依存性増殖におけるCD45ROの必要性が確認され、逆にCD45RAによる増殖抑制作用を明らかにすることができた。その抑制作用の機序として、細胞外でのGalectin-1の結合、脂質ラフトへの移行阻止、その結果としての細胞内シグナル抑制が明らかになった。
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