研究課題/領域番号 |
17591030
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
渡辺 紀彦 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20375653)
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研究分担者 |
中島 裕史 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00322024)
廣瀬 晃一 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (90400887)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 副刺激分子 / B and T Lymphocyte Attenuator / T細胞 / 自己免疫疾患 / ノックアウトマウス / 遺伝子多型 / BTLA / トラフィッキング / 免疫シナプス |
研究概要 |
研究代表者らは、Th1細胞特異的に発現される分子をDNAアレイ法にて網羅的に解析し、新規抑制性副刺激分子としてB and T lymphocyte attenuator (BTLA)を同定した。CTLA-4やPD-1による抑制性副刺激シグナルは免疫寛容の維持に重要であり、その欠陥が免疫寛容の破綻を来す例が知られている。しかし、BTLAの自己免疫疾患発症制御における役割は未だ不明である。そこで本研究では、マウス及びヒト自己免疫疾患発症におけるBTLAの役割を解析した。 その結果、1.BTLA欠損マウスは次第に高ガンマグロブリン血症に呈し、抗核抗体や抗DNA抗体などの自己抗体が出現すること、2.末梢のリンパ球は自然に増加し活性化を起こすこと、3.ヒトの自己免疫性肝炎に一致する肝障害を発症すること、4.シェーグレン症候群に類似する唾液腺や肺、膵臓の炎症細胞浸潤を来すことを明らかにし、BTLAの欠陥による臓器障害と自己免疫疾患発症抑制機能があることを解明した。また、BTLAとヒト自己免疫疾患発症との関連を解析し、5.日本人集団では、BTLA遺伝子の翻訳領域内に10個の単塩基多型(SNPs)が存在すること、6.590A/C遺伝子多型と関節リウマチの発症との間に関連があること、7.この590A→C変異がBTLAの本来持つ抗原認識シグナル抑制能を欠くloss pf fimctopm変異であることを明らかにし、ヒト自己免疫疾患発症においてもBTLAが重要な役割を果たすことを示した。今後、これらの研究成果を発展させることにより、自己免疫応答制御におけるBTLAの役割の包括的な解明と治療への応用が可能と考える。
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