配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
【抗PMS1抗体の同定と臨床的意義】in vitro transcription/translationで発現したhPMS1の免疫沈降法により,抗hPMS1抗体は,多発性筋炎(PM)重複症候群6例,皮膚筋炎2例,特発性間質性肺炎2例,強皮症1例,に検出された.抗hPMS1抗体陽性11例中8例(73%)に筋炎,6例(55%)に間質性肺炎と関節炎を認めた.抗hPMS1抗体はPM重複症候群と関連し,間質性肺炎を高頻度に合併する特徴を示した. 【筋炎特異自己抗体の免疫遺伝学的背景】抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)(Jo-1=10;PL-7=4;PL-12=8;EJ=10;OJ=4;KS=8)抗体陽性44例,抗SRP抗体陽性20例のHLAクラスII遺伝子を検討した.筋炎と関連する抗Jo-1抗体/抗PL-7抗体陽性14例中10例がDRB1*0405-DQA1*0303-DQB1*0401を高頻度に持っていた.問質性肺炎と関連する抗PL-12抗体/抗KS抗体はDR2(DRB1*1501/1502)と関連していた.治療抵抗性筋炎と関連する抗SRP抗体陽性20例中9例がDR8(DRB1*0802/08032)を持っていた.筋炎特異自己抗体の筋炎,間質性肺炎などの関連症状とHLAクラスIIとの密接な関連が示唆された. 【抗SRP抗体の免疫学的多様性と臨床的意義】抗SRP抗体陽性36例中9例(25%)血清が脱蛋白(d)7SL-RNA,12例(33%)血清が72,54,19,9kDa蛋白を免疫沈降するなど,計10種類の免疫沈降パターンがみられた。72kDa蛋白,19/9kDa蛋白との反応例は非反応例に比べ筋力低下,CK高値を有意に高頻度に認めた。d7SL-RNA,68kDa蛋白を免疫沈降する全症例が筋力低下,CK高値を示したが,DM皮疹,悪性腫瘍は認めなかった。54kDa蛋白と反応する症例は非反応例に比べ,関節炎が有意に低頻度であった。抗SRP抗体は,d7SL-RNAと6種類のポリペプチドに対し免疫学約多様性を示し,その反応性と臨床像との関連性が明らかとなった。
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