研究課題/領域番号 |
17591104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
岩崎 信明 茨城県立医療大学, 付属病院, 准教授 (70251006)
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研究分担者 |
松村 明 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90241819)
新田 尚隆 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門・医用計測グループ, 研究員 (60392643)
沼野 智一 首都大学東京, 大学院・健康科学研究科放射線科学域, 助教 (10399511)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 髄鞘形成障害 / dysmyelination / ミエリン塩基性蛋白 / 磁気共鳴画像法 / 拡散強調MRI / 18q-症候群 / ミュータントマウス / shivererマウス / 磁気共鳴画像 / 拡散画像法 / 髄鞘形成 / MBP / 拡散画像 |
研究概要 |
動物用MRI機器を用いて拡散強調MRIパルスシーケンスの開発をおこなった。二次元マルチスライス法とともに、高速三次元拡散強調MRIパスルシーケンスを開発し、ラットに対して生体応用した。さらに、マウスの頭部用コイルを開発し、拡散強調MRIを撮像することができた。 shivererマウスの脳について抗myelin basic protein(MBP)抗体、抗proteolipid protein(PLP)抗体、抗myelin associated glycoprotein(MAG)抗体免疫組織化学染色をおこない、髄鞘形成の経時的かつ定量的評価をおこなった。wild-typeとheterozygous mutantに差異は認められなかった。Shiverer mutantではMBP、PLPの発現の低下に比較してMAGは比較的保たれていた。髄鞘形成過程におけるMBPの役割については、さらなる検討が必要と考えられた。 MBP遺伝子異常を有する環状18番染色体について、大脳半球白質はKB染色、抗MBP抗体免疫組織化学染色で白質が明瞭に染色された。電子顕微鏡所見でも十分に圧縮された髄鞘を有する神経線維が集簇していた。Holzer染色で大脳白質は全体に染色され、glial fibrillary acidic protein陽性アストロサイトが増加しており、グリオーシスが認められた。これまで、18q-症候群でみられる頭部MRIの大脳白質信号異常の成因は、MBP蛋白発現量の減少に伴うdysmyelinationが原因と推測されていたが、病理学的検索からグリオーシスの関与が示唆された。 本研究によって、ミュータントマウスに対する拡散強調MRIを用いた疾患の病態生理学的解明にむけた準備がなされた。MRI画像の異常を判断するには、その背景となる病理学的異常を確定していくことが重要であると考えられた。
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