研究課題/領域番号 |
17591226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 (2006) 京都府立医科大学 (2005) |
研究代表者 |
横山 ちひろ 独立行政法人理化学研究所, 分子プローブ機能評価研究チーム, 研究員 (90264754)
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研究分担者 |
福居 顕二 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (50165263)
山田 千冬 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (20347462)
木下 清二郎 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (00433269)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 発達障害 / 前頭前皮質 / 前頭眼窩野 / 逆転学習 / 遅延交替課題 / Go / No-go課題 / セロトニン / 扁桃体 / 逆転課題 / 逆転学習セット / n-back課題 / 神経科学 / 実験系心理学 |
研究概要 |
本研究では、自閉症や注意欠陥多動症候群などの発達障害の神経生物学的理解に重要な脳内病理の解明、客観的要素を備えた疾患特異的障害を検出可能な検査課題の開発を目的に、患児および病態モデル動物を対照にした認知心理学的実験を行った。検査課題の開発については、ノート型パーソナルコンピュータ上で動くプログラムで、視覚刺激の提示とレバー押しの選択反応を制御・計測する逆転弁別課題を作成した。また課題遂行中の前頭部局所血流の変化をレーザー組織血液酸素モニターによって追跡するための基礎実験を行った。4歳から12歳までの発達障害患児を約30名リクルートし、一般知能検査、社会性評価、心の理論課題を調査し、同患児の逆転課題成績については現在随時検査を行っているが、上記検査結果との相関を示す統計解析には至っていない。ラットを用いた病態モデルに関する実験では、ラット前頭前皮質傷害は連続逆転学習のうち2回目の逆転学習障害に特異的に障害を引き起こすが、単純な連合学習および初回逆転学習、さらに2回目以降の逆転学習には影響を及ぼさないこと、そしてこの障害はこの部位が担う作業記憶能力の障害に依存することが明らかになった。これらの結果は、発達障害患児において予想される逆転学習の障害は、前頭前皮質の低機能に関連している可能性が高いことが示唆している。(投稿中)。脳内セロトニン神経系を傷害させたラットモデルでは、オペラント箱を用いたGo/No-go型非対称性弁別およびその逆転課題を課し、逆転学習獲得に関わるセロトニン神経の前頭眼窩野における部位特異的役割を明らかにした(Psychopharmacology 189(2):249-258, 2006)。今後はターゲットとなる領域について、動物実験あるいは臨床研究により、強迫性障害との相違点などについて詳しく検索していく予定である。
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