研究課題
基盤研究(C)
Tc-99m-Annexin V(Tc・AV)を用いてラット心筋虚血再灌流モデルにおけるアポトーシスに対する各種インターベンションの効果ならびに虚血2週間後におけるアポトーシスの状況と心筋ダメージの関連を検討した。対照群ラットにおいて左冠動脈(LCA)を20分間閉塞し、その後再灌流30、90分後にTc-AV(100-200MBq)を投与し(n=13)、1時間後に屠殺した。2核種オートラジオグラフィにてTc-AV(アポプトーシス)とTl(虚血範囲)の分布を画像化し解析した。インターベンションとしてはischemic preconditioning(Precon)としてLCAの5分閉塞、5分再還流を4回繰り返した後、対照群と同様に処置した(n=11)。Postconditioning(Poscon)群は20分虚血再還流時に10秒の再還流と10秒の閉塞を6回繰り返した(n=11)。薬剤によるアポトーシス抑制群としてはcaspase inhibitorであるQ-VD-OPhを投与した後対照群と同様に処置した(n=11)。対照群では再環流30,90分での正常部に対する虚血部のTc-AVの集積比はそれぞれ4.15±1.89,3.70±1.41であった。Precon群ではTc-AVの集積はそれぞれ1.17±0.29,1.33±0.74と有意に低下した。Poscon群でも2.09±0.56,1.88±0.69と有意に低下し、Q-VD-OPh投与群でも2.08±0.50,1.27±0.24と有意に低下した。再灌流14日後のTc-AVの集積を検討した結果、心筋に菲薄化を生じなかった群の虚血部での集積は視覚的にはっきりせず、集積比も1.01±0.29と有意の増加を示さなかった。心筋に菲薄化を生じ内腔が拡大し、リモデリングを生じたと考えられる群では菲薄化した部分に一致したTc-AVの集積を視覚的に認め、集積比は1.71±0.34と有意に増加していた。心筋壁厚が正常部の1/2程度となった群ではTc-AVの集積は心内膜側から中部において高く、心外膜側の集積は低かった。一方、虚血部の心筋壁厚が1/3以下となり菲薄化した部位では、菲薄化部全体に不均一な集積を示していた。以上より、虚血後のリモデリングにはアポトーシスの関与が示唆され、虚血後早期のアポトーシスはPrecon,Poscon,caspase inhibitorによるインターベンションにて抑制できことが判明した。またTc-AVによるイメージングはアポトーシスのモニタリングに有用であることが示された。
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