研究課題/領域番号 |
17591262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
竹原 康雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教授 (70188217)
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研究分担者 |
阪原 晴海 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10187031)
村松 克晃 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (40397401)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 血液滞留性 / 肝細胞癌 / デンドリマー / blood pool agent / 磁気共鳴画像 / 造影剤 / 組織特異性 / MRI |
研究概要 |
多血性肝細胞癌の従前のMR診断は非特異的な血管外漏出性Gd-DTPAを用い、造影動脈相を狙った撮影で、全肝の評価には高速MR装置が必要であった。新しいデンドリマー型血液プール造影剤dendrimers DTPA-D1Glu(OH)(以下デンドリマー)を用いて、GRE法ならびにSE法による肝細胞癌の検出の可能性について検討した。F344ラットに100ppmのdiethylnitrosamineを混和した蒸留水を給水して109日間通常飼育下で化学発癌(肝細胞癌)を誘導した5匹、27結節を対象に、in-vivo MRIと病理組織学的検討を行った。まず、Gd-DTPA(0.1mol/kg)による造影T1強調画像の連続撮影を2時間後まで行った。ひきつづいて6時間以上間隔をあけて、同様の撮像をデンドリマー(0.05mol/kg)を用いて施行した。撮影後肝臓を摘出し、連続切片を作製、H&E染色し、組織切片で判定した癌巣とMRI上それに対応する結節を対照させ、結節、背景肝、画像の背景部分の信号のSDを計測し、コントラスト雑音比(CNR)あるいは信号強度比を計算した。デンドリマー造影では、gradient-echo法のみならず、spin-echo法でも肝細胞癌に対する十分な造影能を示した。その信号増強効果は通常のGd-DTPAによるよりも強力であり、その信号増強効果は造影後少なくとも2時間後まで持続した。信号増強効果は、CNR(contrast-noise-ratio)としては2時間後までGd-DTPAに対し約5倍(spin-echo法によるT1強調画像上)の造影能を維持した。デンドリマー造影では非特異性造影剤よりも肝細胞癌の検出能が向上する可能性があるのみならず、パフォーマンスの低いMR装置でも富血性肝細胞癌の全肝スクリーニングができる可能性がある。
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