研究課題/領域番号 |
17591285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大村 素子 横浜市立大学, 医学部, 助教 (70244506)
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研究分担者 |
中神 佳宏 横浜市立大学, 医学部, 客員研究員 (80347301)
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (80134295)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 放射線 / siRNA / spheroid / HIF / VEGF / 放射線増感剤 / si-RNA / スフェロイド / bcl-2 |
研究概要 |
本研究では、腫瘍細胞の放射線抵抗性に関わる遺伝子発現を、siRNAを用いて抑制することによって、放射線抵抗性を克服し、抗腫瘍効果を増強できるかどうか、を調べる。腫瘍細胞の放射線抵抗性の原因として、低酸素環境に関わる遺伝子異常が報告されている。我々は、低酸素下で発現が誘導されるhypoxia-inducible factor HIFおよび血管内皮増殖因子vEGFを標的遺伝子とした。本研究では単層培養腫瘍細胞と共に、多細胞固形腫瘍モデル、spheroid(直径数百μmの細胞塊)を用いる。これは細胞周期分布や接着因子の発現等,腫瘍細胞が生体内で立体構造をもったときの特性を備える。結果1単層培養細胞肺扁平上皮癌細胞SQ5を使用し、HIFおよびvEGF siRNAを導入、発現抑制を定量的PCRおよびウエスタンブロット法で確認した。上記siRNAによる放射線増感効果をコロニー法で測定した。通常酸素下ではHIFおよびVEGFがタンパクレベルで発現していないため、細胞を6時間低酸素処理した状態、つまり十分に発現させた状態で実験を行った。この結果、HIFsiRNAによる放射線増感効果が認められ、HIFが低酸素下で放射線感受性に関わっていることが明らかになった。2 spneroid上記SQ5細胞を用いて、spheroidを作成した。Reverse transfection法を用いて、細胞にsiRNAを導入してからspheroidの作成をし、各遺伝子の発現抑制を確認した。HIFsiRNAは通常酸素下、および低酸素下においても放射線増感効果を示さなかった。単層培養細胞とは異なり、spheroidではHIFの発現が通常酸素下および低酸素下で同程度であり、放射線感受性に関わる役割が低いことが予想された。VEGFsiRNAについては単層培養細胞およびsphperoidともに放射線増感効果を認めなかった。
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