研究課題/領域番号 |
17591306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
興梠 征典 産業医科大学, 医学部, 教授 (60195691)
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研究分担者 |
青木 隆敏 産業医科大学, 医学部, 講師 (40299631)
掛田 伸吾 産業医科大学, 医学部, 助手 (30352313)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | MRA / 脳動脈瘤 / コンピュータ支援画像診断 / 脳動脈流 / コンピュータ支援映像診断 / CAD / 読影実験 / ROC曲線 |
研究概要 |
未破裂脳動脈瘤をMRAで発見する試みが普及してきているが、専門医の数が限られるため見逃しも問題となっている。そこでMRAによる脳動脈瘤検出において、コンピュータ支援画像診断CADを応用することを考えた。本研究の目的は脳動脈瘤スクリーニングにおけるCADの有効性を検証することである。すなわち、本自動検出システムを使用した場合と使用しない場合で、検出能に有意差があるか否か、および読影負担が軽減するか否かを読影実験の手法を用いて検討した。シカゴ大学・産業医科大学・九州大学等において開発された脳動脈瘤MRA用のCADソフトを基にして、脳動脈瘤を有す16例と正常例の34例の計50例を選び出し、読影医師16名(専門の神経放射線科医8名および経験の浅い放射線科医8名)でindependent testによる臨床読影実験を施行した。読影負担の軽減は読影時間の短縮で評価した。評価方法は連続確信度法を用いて、まず読影者はモニターに表示されたMRA画像のみで脳動脈瘤の診断確信度をライン上にマーキングし、続いてモニターの同一画面に本自動検出システムで得られた脳動脈瘤候補を示すシンボル表示を加え、それを参考にして再度マーキングを行った。結果、神経放射線科医においては、CADを用いることで診断精度(Az)が僅かに低下し(0.914vs0.895)、読影時間はほとんど変化がなかった。一方経験の浅い放射線科医においては、CADを用いることでAzは統計学的有意に改善し(0.787vs0.911、p=0.022)、読影時間も有意に短縮した(72.3sec→39.8sec/症例、p<0.01)。今回用いたCADシステムは、経験の浅い放射線科医の診断精度を神経放射線科専門医とほぼ同等のレベルに向上させ、かつ読影時間を有意に短縮できることが明らかとなった。
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