研究課題/領域番号 |
17591335
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
上村 健一郎 広島大学, 病院, 助手 (60379873)
|
研究分担者 |
村上 義昭 広島大学, 病院・講師 (10263683)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 肝再生 / 膵島移植 / 生着促進 / 増殖因子 / マイクロアレイ |
研究概要 |
臨床膵島移植における生着率向上を目指して、我々は移植の場である肝の再生能力に注目し、ラット経門脈的膵島移植モデルで、肝再生が移植膵島生着に与える影響を検証した結果、肝再生環境下では、1ドナー膵島移植の効果は、2ドナー移植に匹敵するものであった。さらに、その生着促進効果のメカニズム解明のため、肝内の生着膵島の免疫組織学的検討を行った結果、膵島のstable engraftmentと膵島細胞のhypertrophyの所見が認められ、その機序として肝再生環境下での増殖因子、血管新生促進因子の関与が示唆された。そこで、この生着促進現象に関与する因子の検証のため、マイクロアレイを用いて網羅的解析にて、その機序を解明することを目的とした。 膵島移植のdonorにF-344ラットを使用し、recipientのF=344ラットはstreptozotocinにて糖尿病を誘導し、70%肝部分切除後に経門脈的に1donor膵島移植する群(肝切移植群)Pと、コントロール群として肝切除せずに群の1donor膵島移植する群(通常移植群)を作製した。移植24時間後にrecipientラットを犠牲死して肝を摘出、肝内の移植膵島のRNAを抽出して、ラットマイクロアレイ(Rat Genome 230 2.0 Array)を用いて遺伝子発現の解析を行った。統計学的解析の結果、肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor, HGF)および血管内皮細胞増殖因子(vascular endothelial growth factor; VEGF)は、肝切移植群が通常移植群より有意に高発現であった。 今後は、移植膵島のRNA抽出の際に、膵島以外の團Aを確実に除外するためにマイクゴダイゼクション法を利用し、マイクロダイゼクション法による移植膵島の摘出を容易にするため、膵島移植のdonorにグリーンラット(GFP遺伝子導入F-344ラット)を使用することを検討している。蛍光顕微鏡観察下に蛍光を発するドナー由来の移植膵島をマイクロダイゼクション法(Application Solutions Laser Mycrodissection System ; Leica)で摘出して、選択的に移植膵島のみのRNAを抽出して、マイクロアレイによる網羅的遺伝子解析を行う計画である。
|