研究課題/領域番号 |
17591345
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
河地 茂行 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80234079)
|
研究分担者 |
清水 裕智 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00348658)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | HMGB-1 / 肝移植 / 肝虚血再潅灌障害 / サイトカイン / 肝虚血再灌流障害 |
研究概要 |
移植肝におけるHMGB-1の役割を明らかにする目的で、肝虚血再灌流障害モデルにおけるHMGB-1の役割を実験的に検討するとともに、臨床生体肝移植周術期における血中HMGB-1の推移を検討した。 ラット70%肝虚血再灌流モデル(虚血時間60分)を作成し、経時的に血清を採取しHMGB-1を測定した。HMGB-1の測定にはShino-test Corporationが開発したHMGB-1に対するモノクローナル抗体を用いたELISA法を使用した。その結果、HMGB-1は虚血再灌流後3時間から有意に増加し、6時間でピークを示し、再灌流後9時間まで有意な増加を続けることが判明した。 更に同モデルを使用し、抗HMGB-1ポリクローナル抗体を再灌流後腹腔内投与(6mg/Kg)するA群とコントロール抗体を腹腔内投与(6mg/Kg)するB群を作成し比較検討した。その結果、再灌流後12時間までのGOT,GPTは両群で有意差を認めなかったが、抗HMGB-1抗体投与群において再灌流後24時間のGOT,GPTがコントロール群に対して有意に低下した。 HMGB-1の免疫染色では非障害肝において肝細胞の核内に局在していたHMGB-1が、障害後は細胞質および壊死組織に分布していた。 また、臨床の生体肝移植においてHMGB-1の推移に関するpreliminaryな検討を施行したところ、肝静脈吻合・門脈吻合の後再灌流を施行しているが、再灌流後1時間から7時間(手術終了時)の間に血清HMGB-1の上昇を認める症例を多く認めている。 HMGB-1が肝移植において、再灌流後に増加し、虚血再灌流による臓器障害に関与している可能性が示唆された。
|