研究課題/領域番号 |
17591358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
日比 八束 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10399024)
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研究分担者 |
岩瀬 克己 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (70148261)
今井 常夫 名古屋大学, 医学部, 講師 (80252245)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,710千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 上皮小体 / 慢性腎不全 / プロテインキナーゼA |
研究概要 |
本研究では腎性上皮小体機能亢進症における結節性過形成腺で過剰発現している遺伝子を検索するためサブトラクションPCR(RDA)法を行い、結節性過形成腺に特異的に発現しているcDNA群をクローニングした。そしてそのなかから約1000個のクローンを選定しこれらをスクリーニングしたのち100個のクローンに絞り込みシークエンス解析を行った。その結果、その中にc-AMP dependent protein kinase A(PKA)のregulatory subunitのひとつであるPRKAR1αが同定された。そこでノザンブロット法、ウエスタンブロット法、免疫組織染色法を用いて解析したところ腎性上皮小体機能亢進症の結節性過形成腺において、このPRKAR1α遺伝子および蛋白がびまん性過形成腺に比べ過剰発現していることが確認した。またPKA activity assayを用いたPKA活性測定では、定常状態で結節性過形成腺での活性がびまん性過形成腺に比べて低下していることを確認した。そこで腎性上皮小体機能亢進症における結節性過形成腺と同様にモノクロナールに増殖するとされる原発性上皮小体機能亢進症の腺腫においてもウエスタンブロット法、免疫組織染色法を用いて解析した結果、腺腫では正常腺に比べPRKAR1α蛋白が過剰発現していることが確認された。さらに原発性上皮小体機能亢進症の腺腫、正常腺それぞれでPKA活性測定をおこなったところ定常状態で、腺腫での活性が正常腺に比べて低下していることを確認した。さらに原発性上皮小体機能亢進症腺腫において抗PCNA抗体と抗PRKAR1α抗体を用いた免疫組織染色法ではPCNA陽性細胞を多く含む結節領域に一致して抗PRKAR1α抗体の濃染像が認められた。しかしながらPKA4量体の触媒部分であるcatalytic subunit(PKAc)の陽性細胞の分布とPCNA陽性細胞の分布の間にはとくに関連性はなかった。以上のことから上皮小体が腫瘍化するメカニズムにPRKAR1αの過剰発現によるPKA活性の低下が関与することが示唆された。
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