研究課題/領域番号 |
17591369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
林 秀樹 千葉大学, フロンティアメディカル工学研究開発センター, 教授 (20312960)
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研究分担者 |
島田 英昭 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (20292691)
落合 武徳 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (80114255)
荒野 泰 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (90151167)
上原 知也 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助手 (10323403)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 癌 / センチネルリンパ節 / 半導体型ガンマカメラ / マンノース結合分子 / 網内系細胞 / 網内系細胞親和性トレーサ |
研究概要 |
レセプターを介して網内系細胞と結合する分子(マンノース)を有するアルブミン粒子(HYNIC-NMA)をトレーサーとして使用し、高い空間分解能を有し手術室で使用可能な半導体型ミニガンマカメラ(MGC)を併用することにより、shine through現象に影響を受けない新しいセンチネルリンパ節同定法を提案し、大動物モデルによりその有用性を検証した。 生後約3ヶ月、体重17〜20kgのSPF家畜ブタを用い、全身麻酔の上開腹、胃及び直腸に定点を設け、消化管内視鏡を用いてHYNIC-NMAを投与、経時的にMGCを用いて、投与部位及び領域リンパ節の放射線分布を測定した。また、投与6時間後に投与臓器及び領域リンパ節を摘出、オートウエルを用いた放射線量測定を行ない、MGCによる計測結果との比較を行なった。 投与後30分からMGCにより領域リンパ節への放射線集積が観察され、消化管壁在のリンパ節におけるトレーサーの局在もリンパ節を摘出することなく明瞭に描出可能であった。1〜6時間後の間では胃及び直腸とも1個体当たり平均3個の領域リンパ節にほぼ一定した集積を検知した。臨床におけるセンチネルリンパ節生検に頻用されるテクネシウムスズコロイドを投与した場合と比較すると、6時間後における投与部位からの消失率は約2倍、領域リンパ節における集積率は約4倍であり、いわゆるshine through現象を回避するのに有効であることが明らかとなった。 しかしながら、放射線集積リンパ節と非集積リンパ節が近接していた場合、MGCより得られる放射線分布画像と実際のリンパ節とを即座に位置的な対応関係をつけることが難しいことが判明した。そこでMGCに光学カメラを搭載し、放射線分布画像と実画像をリアルタイムに合成するシステムを構築した。切除標本を用いた検討では標本上に正確にトレーサー投与部位が描出され、実際の手術に使用可能なものと判断された。
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