研究課題
基盤研究(C)
我々は大腸癌のマイクロサテライト解析、遺伝子解析、メチル化の解析などを中心に行い、MSI-H大腸癌と過形成性ポリープの一群に共通な遺伝子変異およびエピジェネティック変異すなわち、癌遺伝子であるBRAF変異とCpGislandmethylatorphenotype(DNAmethylation)を認めることを発見し、過形成性ポリープの中に、adenoma-carcinoma sequenceとは異なる発癌経路(serrated neoplastic pathway)で発癌する一群がある可能性のあることを報告してきた(Gut.53(8):1137-44.2004)。また、MSI-H大腸癌においても、散在性と遺伝性のものでは、BRAF変異、DNAメチル化の頻度で識別が可能なことも報告してきた(Fam Cancer.3(2):101-7,2004)。大腸癌の前癌病変をhypelplastic polyp(HP),mixed polyp,serrated adenoma(SA), villousdenoma,conventionaladenomaに分類し、更に、HPをmicrovesicular serrated polyp, goblet cell-typeに、SAからはtraditional SAとatypical HPであるsessile SAに亜分類し、多段階発癌説を構成する癌遺伝子、癌抑制遺伝子のうち、早期事象として重要なKRAS、APCそして、BRAF、DNAメチル化を大腸癌およびその前駆病変で解析することにより、早期事象としては、これらの遺伝子変異単独あるいは遺伝子変異とDNAメチル化の獲得により、大腸癌の前駆病変が形成される可能性を発見した。すなわち、従来のadenoma-carcinoma sequenceにはAPC、新しい癌経路であるserrated neoplastic pathwayには、KRAS、BRAF、DNAメチル化が重要な早期事象として関与することを確認し、現在投稿準備中である。
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すべて 雑誌論文 (9件)
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