研究概要 |
1.Adultおよびdeveloping pancreasにおけるlarge mafの発現を検討し、Fetal pancreasでmafAがβcellの最終分化にかかわる転写因子であること、成体においてはβcellに発現しインスリンの転写調節に密接に関わることを示した。また膵のalpha細胞の分化にもfamily memberであるc-mafやmafBが協調的に関わっていることを示した(Pancreas 2006)。このような転写因子の発現調節は、生体内の膵細胞の分化増殖の修飾の可能性を示唆する。 2.インスリンの転写因子であるmafAのsiRNA による発現抑制を検討した。siRNAによるin vivo knockdownは、生体の調節機構をかなり反映していると考えられる。in vivoの急性ノックダウンであり、成体がインスリン分泌低下に陥るときの糖尿病発症や、それた至る代謝異常などの遺伝子の発現が観察されうると考えられる。maicroarrayとの組み合わせで、transcription factor,ligand,共向して働く蛋白や、関わるカスケードの推定などが可能である。肝のmafA siRNAのprofilingから、インスリンの転写因子mafAが、脂質代謝に関わることがしめされ(AASLD,2007発表)、膵 のprofilingからは、adipocytokineの変化、adipocytokineへのリンクが示唆された(BBRC2007)。Β細胞の分化に開わる転写因子が、脂肪細胞の制御、脂質代謝への関与を示唆するものであった。 3.脂肪細胞3T3L1の分化誘導におけるlarge mafの発現が、mRNA,westerのレベルで確認され、mafA siRNAによる発現抑制では、脂肪細胞の分化誘導を修飾し、adipocytokine,PPARr,CEBPα,βの発現変化をもたらした(投稿中)。ことに脂肪滴の形成が抑制され、組織の脂肪化,脂肪細胞の可塑性など示唆に富む結果であった。 mafのtranscription regulationは糖代謝異常(インスリンが低下するような)に関わる代謝のregulationコントロールするfactorやmetabolic cascadeを追求することができ、治療的なkey factorの検索ができると考えられる。
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