研究課題/領域番号 |
17591479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大城 匡勝 (2006-2007) 国立大学法人琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (00315483)
川端 徹也 (2005) 琉球大学, 医学部附属病院, 助手 (30325857)
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研究分担者 |
垣花 学 琉球大学, 医学部, 准教授 (20274897)
斎川 仁子 (齊川 仁子) 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (20404569)
大城 匡勝 琉球大学, 医学部附属病院, 助手 (00315483)
笹良 剛史 琉球大学, 医学部附属病院, 助手 (80225903)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 脊髄虚血 / 体性感覚誘発電位 / 経頭蓋的運動誘発電位 / 高周波振動解析 / 対麻痺 / 大動脈手術 / 脊髄機能モニタリング / 運動誘発電位 / 脊髄運動神経細胞 / プロポフォール |
研究概要 |
胸部下行・胸腹部大動脈瘤手術における脊髄保護を目的とした脊髄機能モニタリングに関して、過去に記録した体性感覚誘発電位(SEP)を高周波振動解析した。解析方法は、琉球大学付属病院で施行された胸部下行あるいは胸腹部大動脈人工血管置換術症例(2001年から2007年)において脊髄機能モニタリングとしてSEPを施行した18例について高周波振動解析を行った。高周波振動解析は、Neuropackμ(日本光電)を用い、SEP生波形を高周波振動分析プログラムを用い施行した。その結果、高周波振動解析により、SEPの脊髄上成分は解析可能であったが、脊髄内成分に関しては高周波振動解析では分析不可能であった。ラット脊髄虚血モデルを用いた脊髄虚血に関して、従来のSEPと経頭蓋的運動誘発電位(MEP)との間で脊髄虚血検出感度について比較検討した。その結果、大動脈遮断による脊髄虚血検出の速度は、MEPがSEPより有意に早かった(約12倍)。さらに、脊髄虚血後の下肢運動機能評価(MDIスコアー)ならびに脊髄病理組織学的所見(ニッスル染色)と、MEPとの結果は合致する傾向が認められた。この結果より、胸部下行・胸腹部大動脈瘤手術における脊髄保護を目的とした脊髄機能モニタリングとして、現在のところMEPが最も感度・特異度が高いモニタリングであることが示唆された。 胸部下行・胸腹部大動脈瘤手術におけるMEPは、神経および筋に影響を及ぼす麻酔薬によってモニタリング不可能となることが示唆されている。そこで大動脈遮断中のプロポフォール血中濃度変化ならびに麻酔深度への影響を検討した結果、大動脈遮断によりプロポフォールの薬物動態が変化し、プロポフォールの血中濃度が急激に上昇することが明らかとなった。したがって、大動脈遮断を行う場合には、プロポフォール投与速度の厳密な調節が、MEPモニタリングの成功の鍵になると思われた。
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