研究課題/領域番号 |
17591494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
金田 幸三 近畿大学, 医学部附属病院, 講師 (40340830)
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研究分担者 |
池田 義 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40281092)
丸井 晃 京都大学, 医学研究科, 助手 (60402856)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | バンコマイシン / MRSA / 人工血管感染 / PLCA / 徐放シート / 敗血症 / 局所徐放 / 生体適合性ポリマー / 人工臓器感染 / 抗生剤徐放ポリマー / 抗生剤局所投与 / 新しい予防・治療 / 徐放化bFGF / 組織再生 |
研究概要 |
1.バンコマイシン徐放シートの作成 (背景)現代医療の場において感染の治療・予防は重要な課題であるが、抗生剤の全身大量投与は副作用を引き起こしやすい。手術部位など局所への単回投与で最大の効果を上げるには抗生剤の徐放シートがもっとも望ましいと考えられる。(方法)塩酸バンコマイシンを生体吸収材料であるPLCAと重合させ、シート状にする。このシートを生体内に留置し、一定期間後回収し、残存したシート中およびシート周囲組織中のMRSA量を測定した。(結果)PLCAよりバンコマイシンは2週間にわたり徐放され、さらに周囲組織より高濃度のバンコマイシンが検出された。 2.マウス皮下MRSA人工血管感染モデルに対する治療 マウスの皮下に人工血管を植え込み、同部にMRSA菌を散布し、人工血管感染モデルを作成。治療群には、同部にバンコマイシン徐放シートを埋め込み、無治療群と比較検討したところ、治療群では有意に人工血管内菌数の減少を認めた. 3.MRSA人工血管感染モデルの作成 次により、臨床における人工血管感染に近いモデルを作成した。ラットの腹部大動脈前面を切除した後、同部をGoreTex人工血管(1.0×1.5mm)のパッチで覆い、人工血管が常に血流に接触するモデルを作成した。その後、同部にMRSAを散布し、人工血管感染を確立させる。 4.バンコマイシン徐放シートによる人工血管感染の予防効果の検討 ラットにてMRSA人工血管感染モデル作成し、治療群は同部にバンコマイシン徐放シートを留置した。一週間後、人工血管および動脈血の菌数を測定して抗菌力の評価を行ったところ、治療群は無治療群と比べ、人工血管内菌数および動脈血液内菌数の有意な減少を認めた。また、治療群と無治療群の生存率(83.3%vs16.7%)の検定を行ったところ、治療群では無治療群と比し、有意に生存率の改善を認めた.
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