研究課題/領域番号 |
17591501
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 実 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50332581)
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研究分担者 |
藤堂 具紀 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80272566)
稲生 靖 東京大学, 医学部附属病院, 研究拠点形成特任教員 (50372371)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 樹状細胞 / 単純ヘルペスウイルス-1 / Neuro2a / A / Jマウス / 抗腫瘍免疫 / 主要組織適合遺伝子複合体クラスI / 主要組織適合遺伝子複合体クラスII / 腫瘍傷害性ウイルス / dendritic cell / HSV-1 / Neuro 2a / J mouse / antitumor immune response / MHC class I / MHC class II / Oncolytic virus / ウイルス / 免疫学 / 脳神経疾患 / 悪性脳腫瘍 |
研究概要 |
本研究では、悪性脳腫瘍の新しい治療法として、増殖型単純ヘルペスウイルスを用いて、従来行われていた腫瘍抗原をパルスするよりも腫瘍抗原を効率的に賦活化する方法を模索し、抗腫瘍効果の有無を確かめることを目的としている。悪性脳腫瘍に対する免疫療法はこれまで、樹状細胞を用いた腫瘍抗原提示が主体である。腫瘍抗原の発現量や発現状態の関係で樹状細胞などのAPC (antigen presenting cell)がうまく機能していない状況では、腫瘍抗原を用いてT細胞を免疫するところからはじめなければならない。こうした副刺激受容体刺激を増強しながら腫瘍抗原を提示していくことが重要である。腫瘍抗原はその抗原性が極めて微弱であり、その抗原性を高めるため、これまでにもハプテンなどの化学物質を腫瘍細胞修飾抗原として用いてきた。樹状細胞はこれら蛋白をpick upし、processした後、抗腫瘍細胞修飾抗原ヘルパーT細胞(Th)を刺激する。これにより抗腫瘍T細胞が活性化されるという仮説にもとづく。本研究では、増殖型単純ヘルペスウイルスを感染させたtumor lysateを作成し、腫瘍抗原と共に腫瘍細胞修飾抗原を樹状細胞に提示してimproved active tumor immunizationを試みた。最初にA/Jマウスに免疫原性の低い同種同系のneuroblastoma細胞株であるNeuro2Aの皮下腫瘍モデルを作成し、A/Jマウスから樹状細胞を誘導し、増殖型単純ヘルペスウイルスを感染させたtumor lysateを樹状細胞にパルスし、抗腫瘍効果が増強させるか否かを検討した。その結果、Neuro2aでは有意な抗腫瘍効果は認めなかった。次に同じA/Jマウスのneuroblastoma株であるN18を用いて同様の皮下腫瘍モデルを作成したところ、N18をパルスした樹状細胞を投与した群のみにLPSをパルスした樹状細胞投与群やMock群と比較して有意な抗腫瘍効果が得られた。
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