研究課題/領域番号 |
17591519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森岡 基浩 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20295140)
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研究分担者 |
倉津 純一 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (20145296)
甲斐 豊 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助手 (30322308)
矢野 茂敏 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60332871)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 脳虚血 / タウ因子 / 過剰リン酸化 / バナジン酸 / Apo-E / リン酸化反応 / 虚血性神経細胞死 |
研究概要 |
1)一過性脳虚血後の海馬CA1領域に見られる遅発性神経細胞死(DND)におけるタウ因子の過剰リン酸化を検討した。 DNDに先行しタウ因子セリン199/202の過剰リン酸化が見られたが、セリン398は変化なかった 神経細胞死の見られないCA3領域と、虚血耐性においてはこれらの過剰リン酸化は見られなかった。 これらのことから、タウ因子セリン199/202の過剰リン酸化は神経細胞死に関連すると考えられる。 次にヒトタウ40の遺伝子を組み替え、199/202セリンを脱リン酸化型とし細胞内導入を容易にする TAT-配列をつけた形の組み替え蛋白を合成した。 これらの合成蛋白を脳室内投与しDNDの発現を検討したところ、正常ヒトタウ40投与ではDNDを抑制できなかったが、脱リン酸化型タウ40を投与することでDNDを50%抑制することができた。 タウ因子過剰リン酸化に関わる酵素を、抑制剤の脳室内投与を行ない検討した。 Cdk-5,Akt-GSK3の2系統のリン酸化酵素群が関与していることが明らかとなった 以上のことから虚血性神経細胞死とアルツハイマー病との間にタウ因子を経由する関連類似した細胞死経路が存在していることが明らかとなった。 2)Vanadateの薬理作用の検討 vanadateが神経細胞にどのような作用をもたらすかをまず検討を行った。 血糖値を下げることが明らかになってはいるものの、血糖値を下げない程度の投与量ですでにAkt, ERKの2つのリン酸化酵素を活性化させることが明らかになった。 このVanadateを投与することでタウ因子の過剰リン酸化が減少することが明らかになった。これはvanadateがAktを活性化しGSK-3のリン酸化を促進し、GSK-3の活性抑制することに起因する物と考えられた。
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