研究課題/領域番号 |
17591537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
梶本 宜永 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30224413)
|
研究分担者 |
黒岩 敏彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30178115)
宮武 伸一 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (90209916)
青木 淳 大阪医科大学, 医学部, 助手 (90319559)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 光線力学診断 / 近赤外線 / 蛍光ガイド下手術 / インドシニアグリーン / 5アミノレブリン酸 / 神経膠腫 / 髄膜腫 / 近赤外光 / 悪性神経膠腫 / ナビゲーション手術 / 蛍光造影剤 / 光線力学療法 |
研究概要 |
本研究において、近赤外蛍光顕微鏡システムの開発を行い、脳腫瘍ラットモデルにおいて検証を行った。用いた蛍光物質はインドシアニングリーン(ICG)である。780nmのレーザー光を励起光源として用い、800nmのローバスフィルターと組み合わせた近赤外光CCDカメラで撮像した。その結果、ICGは腫瘍に集積し、頭蓋骨、硬膜や大脳皮質に覆われた腫瘍を可視化することが可能であった。従って、近赤外光による蛍光ガイド下手術は、従来の5-ALAなどの可視光による蛍光ガイドと異なり、表層に露出していない比較的深部の腫瘍も視認できる利点を有することが判明した。 従来の5-ALAの腫瘍可視化システムを改良するための研究も同時に行った。まず、レーザー蛍光内視鏡システムを開発し、内視鏡下での脳室内手術への臨床応用した。脳室内腫瘍は、脳質上衣に覆われている場合には、正確な腫瘍の局在が不明瞭となる。このため、生検手術の場合には、不十分な生検で終わる場合があるが、蛍光内視鏡システムにより蛍光ガイドで正確な腫瘍生検が可能となった。 次の改良点は、蛍光ガイド下手術の悪性神経膠腫以外の腫瘍への適応拡大である。髄膜腫は、良性の頭蓋内腫瘍で最も多くみられるが、80%以上の髄膜腫がびまん性で強い5-ALA由来の蛍光を発することを見いたした。約5%にみられる悪性の髄膜腫や周囲組織(頭蓋底、脳、血管など)に浸潤する腫瘍は、取り残しから生じる再発リスクが高いが、5-ALAの蛍光ガイドを応用することで微細な腫瘍の取り残しを防止し、再発を未然に防ぐことが可能である。
|