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脊髄保護におけるインスリンの新たな役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591633
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関山口大学

研究代表者

松本 美志也  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (60243664)

研究分担者 飯田 靖彦  山口大学, 医学部附属病院, 助手 (90304485)
山下 敦生  山口大学, 医学部附属病院, 助手 (50379971)
坂部 武史  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40035225)
福田 志朗  山口大学, 医学部附属病院, 助手 (70322245)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード脊髄虚血 / 家兎 / インスリン / インスリン様成長因子1 / 対麻痺 / spinal cord ischemia / rabbit / insulin-like growth factor1 / paraplegia / insulin
研究概要

一過性脊髄虚血モデルを用いて、インスリンとinsulin-like growth factor-1(IGF-1)の脊髄保護効果を検討した。
手術侵襲等により軽度上昇した血糖値を正常化する程度の量のインスリンに強い保護効果があることが判明した。しかし、インスリンの脊髄内移行を促進する目的の脊髄微小損傷によってインスリンの保護効果は増強されなかった。また、インスリン投与と同時にブドウ糖を持続静注し、血糖低下を阻止すると、保護効果は認められなかった。さらに、虚血解除直後に投与したインスリンにも全く保護効果が認められなかった。以上より、血糖を約40mg/dL低下させる程度の量のインスリンに脊髄保護作用があることは明らかであるが、その機序は直接作用ではなく、血糖制御を介した機序であることが明らかとなった。
IGF-1の虚血前静脈投与による強い脊髄保護効果が報告されている。IGF-1の血液脊髄関門の透過性は悪いため、脊髄への移行を促進する目的でIGF-1の虚血前腰部脊髄くも膜下投与を行ったが、明らかな脊髄保護効果は認められなかった。また、従来の報告と同量の虚血前静脈内投与を行ったが、従来の報告に匹敵する保護効果は認められなかった。その原因として、血糖値の関与が考えられる。IGF-1の脊髄保護効果を報告した研究では、虚血直後の血糖値の平均が約60mg/dLであるが、われわれの研究では虚血前の血糖値が150〜190mg/dLであった。すなわち、IGF-1には直接的な脊髄保護効果があったとしても、軽度高血糖によって容易に保護効果が消失することが判明した。
臨床では血糖値を厳密に制御することは低血糖の危険を伴うが、正常上限である110mg/dLを目標にインスリン投与を行うことで、脊髄保護効果が期待できる。一方、IGF-1の臨床応用に関しては、費用対効果の点でさらに検討が必要と考えられる。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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