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術後早期肺血栓塞栓症発症における肺血管内皮障害と活性化血小板の関与について

研究課題

研究課題/領域番号 17591655
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関久留米大学

研究代表者

渡邉 誠之  久留米大学, 医学部, 助教授 (10201196)

研究分担者 平木 照之  久留米大学, 医学部, 助手 (30320237)
上田 伸英  久留米大学, 医学部, 助手 (80373140)
加納 龍彦  久留米大学, 医学部, 教授 (50040605)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード肺血栓塞栓症 / 肺血流シンチグラム / マルチスライスCT / 経食道心臓超音波検査 / 術後早期合併症 / 人工股関節置換術 / 骨セメント / 巨大塞栓子 / 経食道超音波検査 / MDCT / 肺血流シンチ / 肺血管内皮障害 / 二次血栓塞栓症
研究概要

術中および術後の合併症として肺血栓塞栓症はいったん発症すると生命の危険を伴う重症の周術期合併症として認識されてきた。これまで術直後の詳細な報告はないにもかかわらず、術後急性期の肺血栓塞栓症の発症頻度は比較的低いと考えられてきた。我々は約62名の人工股関節置換術において、術中経食道心臓超音波検査による塞栓子の持続的検出を行った。その結果、骨セメントを使用した群の全例(20例中20例)に巨大超音波陽性塞栓子所見を認め、骨セメント非使用群においても42例中9例に超音波陽性所見を認めた。超音波陽性塞栓子出現時には一過性の右心系の負荷所見を認めたのみであったが、術直後に2名が軽い呼吸器症状を訴えた。術翌日に全例において肺血流シンチ検査を行ったところ、62例中9例(15%)において術後一日目にすでに肺塞栓症の診断がなされた。この肺塞栓症の発生頻度は一般の外科手術術後肺塞栓発生頻度に比べ驚くべき異常に高い値である。さらに、我々は術中超音波陽性の巨大塞栓子陽性症例群において術直後に肺塞栓症を発症しているか検討した。直径5mm以上の術中巨大塞栓子が検出された22名の人工股関節置換術患者を対象に手術後数時間以内に肺動脈造影スパイラルCT(解像度1.25mm)を施行した。3D画像を構築し、詳細に観察したが術中超音波陽性巨大塞栓子を確認している22名全員に肺血栓塞栓症の発生は確認できなかった。この結果、超音波陽性塞栓物質は直接的な肺動脈塞栓子とは考えられず、術後超早期肺血栓塞栓症発生における原因として脂肪や骨セメントなどによる肺血管内皮機能障害が発生し、障害部位において術後の活性化血小板の出現や血液過凝集時期に二次血栓を形成し、術翌日に肺動脈塞栓症を発症することがわかった。この研究は術後肺塞栓症の発生メカニズムを明らかにし、今後術後超早期肺塞栓症予防法の確立が医療安全管理に必要であることを示唆する。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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