研究課題/領域番号 |
17591694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
丸山 哲史 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (50305546)
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研究分担者 |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (60305539)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (40238134)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30122047)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 尿道形成術 / 尿路上皮 / 平滑筋組織 / ティッシュエンジニアリン / ES細胞 / 再生 / 腎発生 / 小児先天奇形 / BMP遺伝子 / マトリックス / ティッシュ・エンジニアリング / 尿路上皮細胞 / 平滑筋細胞 / 移植・再生医療 / 再生医学 / バイオテクノロジー / マイクロアレイ / 臨床 |
研究概要 |
小児先天奇形のひとつである尿道下裂に対しては、欠損した尿道末端部を別の組織で補う尿道形成術が必要となる。今回は、幹細胞を用いた再生医療の技術およびティッシュ・エンジニアリングの技術を相補的に利用し、尿路上皮および平滑筋組織を誘導し、機能的な尿路組織を再生することを第一の目標とする。更に誘導した組織を用いて尿路再建を試みた。特に、腎発生の初期において中間中胚葉や間葉細胞に発現する転写因子の遺伝子(Pax2、Six1、Hoxa11など)をES細胞に導入した際の結果が興味深いものであった。まず、LIFを除去したES細胞を5000細胞/dropでhanging drop法を用い、胚様体(EB)を形成させ5日間培養した。更に平面培養で数日間分化させた。これらの方法を遺伝子導入ES細胞と非導入ES細胞で行い、糸球体や尿細管などの腎臓様の構造をとるかどうか細胞塊の内部構造の所見を確認した。Pax2を導入したES細胞において、EBを0、5、10日後に回収したところ間葉細胞に発現するintegrinα8と近位尿細管のマーカーであるaquaporin-1の上昇が認められた。中間中胚葉からウォルフ管の形成期に発現を認めるLim-1の上昇も認めるものの遺伝子非導入ES細胞と顕著な差とは言えなかった。またSix1、Hoxa11それぞれにおいても、複数の腎臓発生に関連する遺伝子や腎構成細胞のマーカーとなる遺伝子の発現の増強が認められた。これは、腎構成細胞またはその前駆細胞の構成比率が増加した可能性があると考えられた。心筋細胞、神経細胞などの様々な臓器の細胞への分化は確認でき、管状の構造物も認めた。今後、このような構造物が尿細管などであるかどうか慎重に検討する必要があるものの、遺伝子導入したES細胞を用い、目的の細胞を誘導する方法が腎再生の分野でも有用である可能性が示唆された。
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