研究課題/領域番号 |
17591710
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
山下 剛 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30271787)
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研究分担者 |
片山 英人 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20359491)
渡邊 まり子 (渡辺 まり子) 旭川医科大学, 医学部, 医員 (80422054)
横浜 祐子 旭川医科大学, 医学部, 医員 (20400111)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | HOX / 卵巣癌 / 子宮癌 / 浸潤 / 転移 / 転写因子 / ホメオボックス / 浸潤転移 |
研究概要 |
卵巣癌および子宮体癌において、過剰発現したHOX遺伝子の発現を抑制することで浸潤を停止させることができたことの意義は大きい。とりわけ卵巣癌で過剰発現のある8遺伝子の内、2個を抑制するだけで浸潤が完全抑制できたことは臨床応用の点でより簡便な方法が適応できることを意味している。一方子宮体癌でHOXB13遺伝子を用いてエストロゲンに対する反応を検討したところ、HOXB13の濃度依存的に発現が制御されることが判明した。このことは子宮体癌の治療においてホルモン剤投与などによるエストロゲン抑制治療は結果的にHOX遺伝子の過剰発現を抑制して癌浸潤に抑制的に作用することが示唆される結果となった。さらにHOX遺伝子はβ-cateninおよびE-cadherinの機能を通して癌浸潤転移を直接制御していることが示唆された。Β-cateninおよびE-cadherinは通常は正常細胞においても発那溜められるため、これらを直接制御することで癌の浸潤を抑制しようとすると、正常細胞に対しても副作用として機能抑制が出現し結果的に臨床応用が困難であることが知られている(例としてMMP抑制薬剤など)。HOXを抑制してこれらを間接的に制御する利点は、HOXが癌細胞にのみ発現しておりこれを抑制して間接的に浸潤関連遺伝子の発現を抑制できることにある。すなわち正常で発現していないHOXではこれを抑制しても正常細胞には影響のないことが予測される点において、臨床応用に有望であることが期待される。一方HOX関連遺伝子の検索においては多数の遺伝子を検討したが結果的には卵巣癌細胞株ではDLX1が、子宮体癌細胞株ではTBX1が発現異常を起こしていることが示唆された。
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