研究課題/領域番号 |
17591728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 彩子 京都大学, 医学研究科, 助手 (90378696)
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研究分担者 |
伊東 宏晃 京都大学, 医学研究科, 講師 (70263085)
由良 茂夫 京都大学, 医学研究科, 助手 (60335289)
佐川 典正 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00162321)
鈴木 義久 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30243025)
伊藤 裕 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40252457)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 子宮内発育遅延 / 胎盤 / 骨髄由来単核球細胞 / グルココルチコイド / 胎児発育 / 妊娠 / 胎児 / 分岐鎖アミノ酸 / IUGR |
研究概要 |
胎盤の低形成や機能不全は子宮内胎児遅延(IUGR)、胎児低酸素症を引き起こし、予後不良な母児転帰の主要な原因となっている。本研究ではまず、胎盤の形成調節および機能制御機構に母体骨髄由来単核球細胞が関与する可能性を想定し、その検を試みた。蛍光色素Green fluorescent protein(GFP)を全身に発現するGFPトランスジェニック(Tg)マウスから骨髄由来単核球細胞を採取し、形成過程にあるマウス胎盤に局所投与または静脈内投与した。胎盤が形成された後にこれらの細胞が胎盤構造に生着していることを確認し、さらに生着した細胞の一部が胎盤を構成する絨毛細胞の分化抗原を発現していることを見出した。またGFP-Tg雌マウスに非トランスジェニック雄マウスを交配し、妊娠18.5日目に開腹して得られた非トランスジェニック胎仔の胎盤中に、母獣骨髄由来細胞が存在することから、これらが胎盤形成に何らかの関与をしていると考えた。また一方、胎盤の形成や機能の調節に関与する分子として、本研究ではグルココルチコイド代謝酵素11β hydroxysteroid dehydrogenase type2(11βHSD2)に注目した。まず、11βHSD2がマウス胎盤の絨毛上皮細胞を中心に発現していることを認め、また母獣摂餌制限によるマウスIUGRモデルにおいては11βHSD2の胎盤における発現が増加し、11βHSD2が母体ストレスによるグルココルチコイドの曝露から胎児を保護していると考えた。一方、母獣摂餌制限による胎仔発育遅延モデルマウスにおいて、母獣に高蛋白餌を給餌したところ、胎仔発育遅延を軽減することが可能であり、その際に胎盤における11βHSD2の発現はさらに増加していることが明らかとなった。これらの検討が、胎児発育遅延を軽減するための治療法の開発の端緒となることが期待される。
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