研究概要 |
本研究は,ドセタキセル耐性頭頸部扁平上皮癌細胞株の樹立,DNAマイクロアレイ法によるドセタキセル感受性細胞と耐性細胞間の遺伝子発現の比較,ドセタキセル耐性関連遺伝子の同定とその遺伝子産物の機能解析に加え,既知の分子指標(cyclin D1,p53,p16,Bcl-XL, CD44,E-cadherin, VEGF, eIF4E等)の免疫組織学的発現と、臨床病理学的所見、すなわち初診時臨床病期、経過中の局所・領域再発の頻度、遠隔転移の出現頻度、および予後との関連について、多変量解析を用いて検討し,ドセタキセルを用いた化学放射線同時併用療法の治療効果・再発予測因子を同定するとの目的で立案され、具体的には下記6項目において研究が行った。 頭頸部扁平上皮癌細胞株を用いたプロジェクト (1)ドセタキセル耐性頭頸部扁平上皮癌細胞株の樹立 (2)ドセタキセル感受性/耐性細胞間の遺伝子発現差異(DNAマイクロアレイ法) (3)ドセタキセル耐性関連遺伝子の同定と機能解析(RNA干渉法),ドセタキセル耐性責任遺伝子の同定 頭頸部癌ドセタキセル同時併用放射線療法施行例の臨床標本を用いた検討 (4)ドセタキセル併用化学放射線同時併用療法施行症例の蓄積 (5)臨床標本における既知分子指標の免疫組織学的発現 (6)分子指標の発現と臨床病理学的所見との関連の多変量解析 その結果を2報にまとめて英文誌に投稿中である。
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