研究課題
基盤研究(C)
加齢による難聴は高齢者の生活の質を大いに低下させる。従って、加齢による感音難聴の予防は急務の重要な課題である。加齢難聴マウスのモデルであるC57BL/6マウスを用いて、加齢による聴覚障害の評価を聴性脳幹反応(ABR)にて行い、また光学顕微鏡下で免疫組織学的手法による内耳でのNOやフリーラジカル関連物質の変化を観察した。7週齢、7-8ケ月齢、12ケ月齢の動物を用いた。ABRでは7-8ケ月齢および12ケ月齢では7週齢と比べ、聴力レベルの低下を認めた。12ケ月齢では7-8ケ月齢と比べ、さらに聴力レベルの低下を認めた。免疫組織染色の結果では誘導型NO合成酵素(NOS)やNOとスーパーオキシドより産生される強力なラジカルであるペロキシニトレートのマーカーであるニトロチロシンは7週齢と比べ7-8ケ月齢および12ケ月齢では、内耳蝸牛の中でラセン神経節や蝸牛外側壁、コルチ器で発現増強を認めた。これらの結果は、加齢マウスの蝸牛のNOや酸化ストレスの細胞障害、細胞死への関与が疑われるものである。遺伝子欠損マウス(誘導型NOS遺伝子欠損マウス)では、加齢により聴力が野生型と比べさらに増悪する傾向があり、誘導型NOSは加齢による難聴に対し保護的に作用している可能性がある。活性型Akt(phospho-Akt)は、endothelial NOS(eNOS)酸化による活性化によりNO産生に影響を与える。phospho-Aktは蝸牛、前庭に発現を認め、内耳における生存シグナルに関わりがある可能性が示唆された。
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