研究課題/領域番号 |
17591801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
塩谷 彰浩 慶應大, 医学部, 講師 (80215946)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 細胞治療 / 遺伝子治療 / エレクトロポレーション / 疑核 / 運動神経細胞 / 反回神経麻痺 / 迷走神経 |
研究概要 |
運動神経軸索誘導のための標的筋へのエレクトロポレーションによる遺伝子導入 神経支配される筋から分泌される神経栄養因子等により、軸索が標的筋に向かって誘導されるという、Target derived neurotrophic factorの概念を遺伝子治療に応用するため、ウイルスを使用しないために臨床応用が容易である、エレクトロポレーション法を用いた甲状披裂筋への遺伝子導入の検討を行った。ニュージーランドラビットを用い、まず至適電圧条件の設定を行った。次に、至適電圧条件下で、遺伝子発現期間について検討した。遺伝子発現は導入後1日目から見られ、5-10日目にピークに達し、14日目で減弱し、その後消退した。遺伝子発現強度は、エレクトロポレーションを行わないプラズミド注射のみに比べ、飛躍的に増大した。 これらの予備実験の結果から、標的器官である甲状披裂筋に、再生軸策の誘導に充分な神経栄養因子を充分な期間にわたり、発現させることができると考えられた。 疑核における内在性神経幹細胞についての検討 疑核における内在性神経幹細胞の存在について、神経幹細胞あるいは神経前駆細胞の選択的マーカーであるNestinの遺伝子第2イントロン内の、同細胞に選択的に働くエンハンサー制御下にGFPを発現させるトランスジェニックラット(Nestin-GFPラット)を用いて検証した。同ラットの左迷走神経に、頚静脈孔付近で損傷を加え、反回神経麻痺モデルを作成。一定期間生存させた後に脳幹を摘出し、疑核の切片を作成し、GFP陽性細胞を観察した。迷走神経損傷から2日から30日後の患側の疑核において、GFP陽性細胞が認められたが、健側の疑核においては、GFP陽性細胞は認められなかった。神経損傷後の運動神経核において、神経幹細胞あるいは神経前駆細胞のような、幼若な神経系細胞が出現する可能性があると考えられた。
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