研究課題/領域番号 |
17591808
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
河田 了 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (40224787)
|
研究分担者 |
寺田 哲也 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60343670)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | シクロキシゲナーゼ / プロスタグランジン / 頭頸部扁平上皮癌 / 組織学的分化度 / プロスタグランジン受容体 / リンパ節転移 / 頭頸部癌 / TNM分類 / 喉頭癌 / プロスタグランジンE合成酵素 / プロスタグランジンD合成酵素 / プロスタグランジンE2 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
頭頸部扁平上皮癌症例を対象とした。 正常扁平上皮では、シクロキシゲナーゼ(COX)-1の発現は見られるが、COX-2の発現は全く認められなかった。扁平上皮癌細胞質にCOX-1,COX-2の発現が見られたが、COX-2により強い発現が認められた。COX-1,COX-2共に間質に浸潤した炎症細胞や、線維芽細胞にも発現が見られた。COX-2では、間質に近い癌細胞で強い発現があった。高分化扁平上皮癌と低分化扁平上皮癌を比較したとき、低分化扁平上皮癌で癌細胞におけるCOX-2陽性細胞の割合が少なかった。しかしCOX-1の発現については差がなかった。COX代謝の下流に位置するmPGES(プロスタグランジンE合成酵素)も癌細胞細胞質に強い発現が認められた。PGESの発現は、高分化扁平上皮癌の細胞質の方が、低分化癌よりも亢進していた。低分化癌も高分化癌も間質の線維芽細胞や、炎症細胞でも発現が見られた。COX-2とmPGESの癌細胞における細胞内発現分布は類似しており、いずれも核周囲の細胞質に強い発現が認められた。蛍光抗体法により、COX2とmPGESの局在を検討したところ、いくつかの癌細胞で、COX2とmPGESが一致した。さらに、細胞質内の核膜近傍に集積が見られた。UICCのT分類、N分類に従い検討したが、COX-2、mPGESともに有意な差を認めなかった。高分化扁平上皮癌16例、低分化扁平上皮癌16例について検討したところ、mPGESは高分化扁平上皮癌では有意に高い値を示した。一方、COX-2は有意な差を認めなかった。PGE2の4種類の受容体すべてにおいて、癌細胞に発現がみられた。EP2,EP3,EP4については、間質に浸潤した炎症細胞や、線維芽細胞、血管内皮細胞にも癌細胞と同程度の発現がみられた。EP3とEP4は、癌細胞での局在も類似していた。EP1については、癌細胞での発現が、間質に浸潤した炎症細胞よりも弱かった。
|