研究課題/領域番号 |
17591861
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福澤 正洋 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60165272)
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研究分担者 |
米田 光宏 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30372618)
草深 竹志 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70263267)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 神経芽腫 / MYCN / RNA干渉 / NB-1 / アポトーシス / 分化 |
研究概要 |
MYCN増幅細胞株であるNB-1を用い、MYCN塩基配列に特異的なsiRNAsを導入してRNA干渉を行う。siRNA導入後の細胞について、MYCN mRNA発現をreal time RT-PCRにて測定、ウエスタンブロッティングおよび免疫染色でMYCN蛋白発現を測定し、MYCN発現抑制を確認する。MYCN発現抑制後の細胞について、WST assayおよび細胞数の測定を行い、細胞増殖能の変化を検討する。またMYCN発現抑制後の細胞の形態学的変化、アポトーシスの亢進の有無を検討する。また、細胞分化の指標となるNGFレセプターおよびHa-rasの発現変化を検討する。 MYCN mRNAの発現レベルはsiRNA導入後、約30%以下まで抑制された。またウエスタンブロッティングにおいても発現抑制が認められた。免疫染色の結果、siRNA導入後は有意に核の染色が減弱することが判明した。以上により、RNA干渉によりMYCN発現がmRNAおよび蛋白レベルで抑制し得ることが明らかとなった。 さらに細胞増殖能の検討により、MYCN発現抑制後の細胞において、WST assayおよび細胞数測定により有意な増殖能の抑制が観察された。さらにこの細胞をTUNEL法で検索すると、アポトーシス陽性細胞が多数認められた。siRNA導入後には、神経突起の伸長が観察され、形態的に神経細胞への分化が認められた。同時にNGFレセプターであるTrkA、TrkCの発現が有意に亢進、TrkBの発現が低下していた。また、Ha-rasの発現において有意な変化は認められなかった。 以上により、MYCN増幅細胞であるNB-1に対し、RNAi干渉を用いることにより、MYCNの発現を30%以下にまで抑制し得た。MYCNの発現抑制により、細胞増殖抑制・アポトーシスの亢進および細胞分化が誘導された。
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