研究課題/領域番号 |
17591862
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 振吉 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40161202)
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研究分担者 |
臼井 規朗 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30273626)
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 先天性横隔膜ヘルニア / アドレノメデュリン / 遺伝子治療 / 肺低形成 |
研究概要 |
天性横隔膜ヘルニア(以下CDH)を始めとする高度の肺低形成を合併する疾患の予後は、様々な治療法の確立にも拘わらず依然極めて不良である。我々はアドレノメデュリン(以下AM)の肺発育促進因子としての作用に着目し、本研究を行った。 (1)SDラット(満期22日)妊娠9.5目にオリーブ油に溶解したナイトロフェン400mg/kgを投与し、CDHモデルを作製した。対照群はオリーブオイルのみの投与を行った。妊娠日齢13.5に肺を採取し、胎児肺の臓器培養を72時間行った。培養液にAMをそれぞれ0、50、100、200μmol/L添加し、肺芽の分裂数を計測するとともに、肺組織中のFGF-10、BMP4をR T-PCRにて測定した。CDHモデルの肺芽分裂数は対照群に比し有意に低下していたが、AMの添加により有意な増加を認めた。肺組織中BMP4はAM100μmol/L添加により有意な発現の増加を認めたが、FGF-10では有意な変化を認めなかった。 (2)実験動物に家兎を用い、妊娠24日目(満期31日)に胎児手術を行い、左側の横隔膜を切開し、ヘルニアモデルを作成した。対照群は開胸のみを行う。横隔膜の切開を行った胎仔気管に、1)AM遺伝子DNA-gelatin複合体、2)gelatin、3)生食をそれぞれを注入し、計4群を作成した。妊娠30日に帝王切開を行い、胎仔を擬死せしめた後、体重測定後、肺を摘出した。AM遺伝子DNA-gelatin複合体注入群ではgelatin注入群、生食注入群に比し、肺対体重比、肺AM、肺AMmRNの増加を認めたが、対照群に比し肺対体重比は減少していた。肺の組織学的検討では、AM遺伝子DNA-gelatin複合体注入群で、気道上皮、肺血管の両者でAMの発現亢進を認めた。以上の結果はAM遺伝子DNA-gelatin複合体気管内注入はCDHに伴う肺低形成の治療に有効であることを示した。
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