研究課題/領域番号 |
17591894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
石川 秀樹 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60256310)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 医療準備 / 救急医療体制 / 防災・減災 / 社会医学 / mass-gathering / イベント / スポーツ / 医療連携 / 医療連帯 / 集団災害 / 大規模集客施設 / 医療需要 |
研究概要 |
(1)大規模集客施設の現状や催事の分析など、施設や催事への医療支援に関する事項 近隣の大規模集客施設の医療対応状況を調査し、各施設での傷病者数とその内容、治療状況、施設ごとの特性(医寮対応能力など)を明らかにした。結果公開に同意を得た野球場の状況を論文にまとめた(KJM 2007;56:85-91)が、野球場の医療対応に関する論文は本邦初で海外でも稀少である。催事に合わせ開催場所近隣の医療機関に救急医療対応を文書で依頼する「慣習」を分析し、催事内容や主催者の医療に対する考え方を論文にまとめた(JJDM 2005;10:10-18)。Mass-gathering medicineをこのような観点で捉えた報告は国内外を通じ皆無で、催事参加者、とくに観客の安全担保が不十分な国内の催事事情が判明し、実効性のない文書のみの医療対応要請を廃して主催者/施設責任者と医療機関双方でより具体的な準備を行うための貴重な資料となった。 (2)教育体制や医療従事者側の意識向上など、傷病者への医療対応に関する事項 大規模集客施設の救急医療需要に対応する医療者側の意識向上も不可欠で、研究代表者所属機関で一層の院内教育充実を図り、新規入職者(医療職・事務職すべて)への災害医療講演、初期臨床研修医への災害医療に特化したoff-job training(OJT)、医学部学生への講義、などを実施した。とくに0JTは教育対象者から好評で、その内容を学会で発表した。 (3)現時点での本研究に対する評価と今後の展開 以上の研究姿勢が評価され、研究代表者は平成19年度から都医師会の救急委員を委嘱されたため、行政側・消防庁などの諸機関と一層の連携強化を図った。本研究の成果に今後の分析を加え、都が誘致中の2016年夏季オリンピックを含む、さらに大きな催事への医療対応システムの確立を目指し、国内で恒常的に開かれる催事での参加者の安全確保に努める。
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