研究課題/領域番号 |
17592059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 誠 北海道大学, 病院, 講師 (10202970)
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研究分担者 |
進藤 正信 北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20162802)
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (80241321)
東野 史裕 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (50301891)
大廣 洋一 北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (40301915)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Pim-1 / 口腔がん / 発癌 / 口腔扁平上皮がん / HIF-1 |
研究概要 |
がん細胞は自律性増殖することを特徴の一つとし、その結果がん組織は低酸素状態に陥っていることが多い。低酸素状態での細胞の恒常性を維持する転写因子としてHypoxia Inducible Factor (HIF)が同定された。Pim-1がん遺伝子は血球系に多く発現し、細胞のがん化と関連しているという報告があるが、口腔がんを初めとした固形がんでの報告はない。我々はHIF1αの下流でPim-1が活性化されることをDNAマイクロアレイで明らかにした。そこで、口腔扁平上皮がんでのPim-1の発現について、細胞生物学的ならびに臨床病理学的に検討を行った。 5つの口腔扁平上皮がん由来細胞株からタンパクを抽出し、Western blotでPim-1の発現について検索した。その結果、発現量に差異はあるものの、全ての細胞株でPim-1発現の亢進が認められた。 北海道大学病院を受診し、舌扁平上皮がんと診断された症例の中でT1およびT2の39症例を対象とし、HIF-1α、Pim-1と増殖因子マーカーであるMIB-1に対する免疫染色を行い、臨床病理的検討を行った。舌扁平上皮がん39症例中17例にPim-1の発現が認められた。陽性症例では腫瘍細胞の核に一致して陽性所見が認められた。HIF-1α陽性12例中9例はPim-1陽性、HIF-1α陰性27例中19例はPim-1陰性でHIF-1αとPim-1の発現症例は有意の相関を示していた。細胞増殖因子マーカーMIB-1の発現充進は39例中14例に認められた。Pim-1発現との関連では、Pim-1陽性群17例中10例、陰性群22例中4例がMIB-1(+)症例で、Pim-1陽性群において明らかに高い傾向を示し、有意な差が認められた。
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