研究課題/領域番号 |
17592068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
瀬尾 憲司 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (40242440)
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研究分担者 |
藤原 直士 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70181419)
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | nerve injury / trigeminal / numbness / sensory impairment / abnormal sensation / substance p / CGRP / mice / peptide / optical imaging / mechanical touch threshold / unmyelinated fiber / caudalis |
研究概要 |
末梢神経損傷によりひとたび低下した知覚はその後の回復過程において異常感覚を発生させることは多いが、その病態などについては不明な点が多い。特に顔面領域では知覚を支配しているのは三叉神経であり、構造的には脊髄領域と異なる点もあることから独自の研究が必要である。そこで、動物で三叉神経に神経損傷を生じさせて、形態学的にまたは行動学的に病態を検討した。 (形態学的検討)マウスを出生直後にカプサイシンを注射してC線維由来の疼痛反応が欠損する動物を作製した。そして顔面領域からの痛覚の中継核である三叉神経脊髄路核尾側亜核において、いままでに異常知覚の発生に関与している可能性があると考えられるサブスタンスPを免疫組織学的に検討した。その結果、カプサイシンによる痛覚関連行動の欠如は同神経核における神経ペプチドの欠損によるのではなく、伝達物質である神経ペプチドの放出障害によるものである可能性が示された。 (行動学的検討)マウスのオトガイ神経結紮モデルを作製した。手術直後上昇した知覚閾値は約1週間で急激に低下し、約2週間若干高い値で推移した後、約4週間後からさらに低下して、コントロールと同じ程度に回復した。これらはシャム手術群と明らかな違いを示している。さらに口唇部の知覚の回復がオトガイ孔直上の回復よりも遅い傾向を示すなど臨床との類似が認められた。したがって、本オトガイ神経損傷モデルは今後知覚回復を研究する動物モデルとなれる可能性がある。 以上の結果より、今後はこの三叉神経損傷モデルにおいて神経ペプチドの変化を検討することが、「しびれ」などの異常感覚のメカニズムの研究に役立つ可能性があることが示唆された。
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