研究課題
基盤研究(C)
これまでにプロモーター領域およびエクソン2,8およびエクソン-イントロン境界部近傍のイントロン10にポリモルフィズムを発見していたが、近年、そのプロモーター領域のポリモルフィズムが、ある種の関節疾患と関連するという報告がなされた(FlorenceW.L.,et. al.,2003)ため、我々の収集した約80検体についても同部のポリモルフィズムの解析を行った。以下、上記論文の表記にしたがってポリモルフィズム座位を記載するとANK-ORおよびANK-TRとなり、それぞれ5'非翻訳領域のTCGCCCCGおよびCCGの繰り返し数のポリモルフィズムである。顎関節疾患患者の群内比較を行った結果、clikingを主訴とするもの16ケース、intermittent lockを主訴とするもの13ケース、closed lockを主訴とするもの36ケースというのが主要なカテゴリーであることが判明した。その他に筋症状を主訴とするいわゆるI型ケースと顎関節強直症ケースとが若干例含まれていた。各診断は、初診時になされたものを用いた。顎関節疾患患者群の群内比較(病院を受診した者の中での比較)をおこなうことによって病院を受診することによる社会的要因による交絡因子が一部除かれることが期待できる。また、顎関節疾患の主要な疑問点には、"関節円板の転位はなぜ起こるのか"と並んで、"clicking症状はclosed lockへと進行するのか"というものがあるが、顎関節疾患患者群の群内比較をおこなうことにより、cliking、intermittent lock、closed lockケースのなかに何らかのポリモルフィズムの集積があり、またそれに順序があるかという検討が可能になった。また、顎関節疾患餌者群と非患者群においてポリモルフィズムを比較検討するケースコントロール研究を行うことによりさらなる比較検討をすることにより、ANKHのプロモータ領域の遺伝子多型と顎関節症との関連を明らかにすることを目標に現在研究を行っているところである。
すべて 2008 2007 2006 2005 その他
すべて 雑誌論文 (13件)
Biochem Biophys Res Commun (In press)
Biochem Biophys Res Commun 359
ページ: 549-555
J Clin Invset. 116
ページ: 70-79
Arch.Dermatol.Res 296
ページ: 303-308
J.Dent.Res 84
ページ: 812-816
J. Dent. Res. 84
Arch. Dermatol. Res. 296
Biochem Biophys Res Commun (in press)