研究課題/領域番号 |
17592078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
福永 城司 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10284069)
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研究分担者 |
山近 英樹 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10294422)
辻極 秀次 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (70335628)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 免疫抑制剤 / T,B細胞 / 骨代謝マーカー / T, B細胞 |
研究概要 |
(実験方法)1)FK506を用いた動物実験モデルの作製:6週齢のICR雄性マウスを、対照群には生理食塩水を、実験群にはFK506を4週間連日腹腔内投与した。2)形態観察:脛骨のパラフィン切片を作製しB細胞を観察するために、免疫組織化学染色を行いた。次にそれに対応するTRAP染色像とを比較し、それぞれ対照群と実験群における変化を観察した。さらに大腸組織は組織切片製作し組織学的観察を行った。3)B細胞と破骨細胞の関係を検討するための培養実験:破骨細胞の形成は、骨髄細胞と初代骨芽細胞様細胞を採取し、活性型ビタミンDを添加した。7週齢のICR雄性マウスの腸間膜リンパ節を摘出し、CD45R陽性細胞を分離回収した。B細胞が直接接触して、または、間接的に何らかの因子が、破骨細胞の形成を促進しているのかを検討するために、共存培養系に、フィルターを用いて、B細胞を添加し、破骨細胞の形成により評価した。4)投与後、脛骨、大腿骨より骨髄細胞を採取し10日間の培養後、TRAP染色を行い破骨細胞数の計測、形態分化能の観察を行った。5)FK投与マウスの腸間膜リンパ節(MLN)を摘出し、FACSで解析した。6)血清サイトカインをBio-Plexにて計測した。 (結果・考察)・対照群の免疫組織化学染色像と、それに対応するTRAP染色像では、B細胞は全体的に広がり、集積している様子やTRAP陽性の破骨細胞も、認められなかった。しかし実験群では、TRAP陽性の破骨細胞は、骨の表面に存在し、対照群と比べて増加していた。両者をあわせてみると、B細胞はTRAP陽性の破骨細胞の近くに集積しているように見えた。・培養実験では、TRAP陽性で多核の破骨細胞様細胞の形成数では、接触群は非接触群と比べて、TRAP陽性で多核の破骨細胞様細胞が有意に増加していた。・IL-6やTNF-α以外にも、対照群においては低値を示し、FK506のみ投与した群で高値を示した。すなわち、FK506によってコントロールより炎症性サイトカインが増加することが示唆された。・CD4+CD45RBloCD25+(Treg)はFK506投与群において対照群より有意に減少していた。CD4+CD45RBhicD25-はFK506投与群において対照群より増加傾向にあった。 FK506投与による骨粗鬆症では、T細胞ではなく、B細胞によるRANKLの発現が増加して破骨細胞の形成が促進されているのではないかということが示唆された。さらにFK506投与により炎症が引き起こされ、これにより大腸での吸収が減弱して骨粗霧症が誘発される可能性が出てきた
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